試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3753,3752[3758F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (3763,3762[3768F-1] 窓セル転用)

2018-08-20 21:46:01 | 京成線:3700形
貫通扉。

グリーンマックス製京成3700形3753,3752元中期仕様(3次車:3758F)が入場した。
3763,3762後期仕様(3次車:3768F-1)の第一次整備と並行作業であり4両への施工は想定通りに進まないと思われる。
ただ今入場を終えれば両編成共に3700形M2c車を残すのみとなるため同日中に工程を済ませたかった。


京成3700形3753 3次車 元中期仕様(3758F)。

3700形M2c車では前面車体断面黒色化や行先表示類の整備が伴い工程は多岐に渡る。
試行要素も含まれておりM1車系,M2車,T車とは事情が異なる。
そのため分解までは並行作業とするが竣工及び第二次整備は時間都合から1両毎に改める。
3753,3752,3763,3762の窓セル交換は4両同時進行の最終グループであり一区切りと言えた。


入工中の3763,3753 (3768F-1,3758F)。

先発入場は3700形T車の3753,3763とした。
施工順を変更し3763から整備を進める。
第一次整備を終えた3767以下4両(3768F-1)は何れも側面窓枠を主とする車体改修を要した。
当然3763,3762も同様の措置が求められると思える。
そこで作業を集約し分解から改修まで3763を先行させる。
その後3753の分解,組立に移り再度3763へ戻る工程とした。


1個所だけ取り外し難かった妻面窓セル(3763:成田寄)。

分解に着手した3763だったが成田寄海側妻面窓セルの撤去に手を焼かされた。
強力な接着により過去に採用した方式は何れも通用しなかった。
残る手段は車体と妻面窓セルの間に隙間を作り出すしかない。
3753に転用するため極力原形を保つ必要がある。
車体,妻面窓セル双方に負荷を与えないよう最初からクラフトナイフを持ち出した。
成形形状から妻面窓セルの剥離は下側だけで構わない。
角度に注意し接着代の2/3程まで刃先を入れる。
その後爪楊枝に持ち替え車体内側から妻面窓セルを取り外した。


補修した側面窓縦桟(3763:山側)。

予想通り3763も側面窓縦桟の黒色塗装が甘かった。
側面窓セルを撤去するとこれまでに入場した補修施工車との差異がより露わになる。
意外な事に山側の縦桟は天面までも銀色塗装が顔を出していた。
海側は従来通りでどう対処すべきか迷った。
3768F-1は第二次整備が控え再入場する。
全車見附統一の機会はまだ残されており全面的にマッキーで塗り潰す事にした。
ここで3768F-1では3種目となる黒色側面窓縦桟補修施工車が登場している。


仕様が入れ替わった3763,3753。

3763の補修を終え3753の分解に着手した。
作業開始から40分程度が経過したところで至って順調だった。
窓セルが撤去された3753に黒色側面窓縦桟の塗料回り込み不足は見られない。
車体清掃を済ませ薄緑色の窓セルを取り付ける。
相互交換する窓セルは原則的に種車と同じ個所へ嵌め込む。
成田寄海側妻面窓セルの嵌合に不具合は無く不安は一蹴された。




3753後期仕様後期リニューアル工事施工車(側面窓セル交換施工)。

側扉枠周りを中心に汚れが目立っていた3753は面目を一新した。
まだ3758Fのプロトタイプを後期仕様にするか現行仕様にするか絞り込めていない。
だが3700形M2車,T車はどちらを選択しても外観は同一である。
従って再入場を要さない3756,3754,3753後期リニューアル工事施工車は正式竣工を迎えた。
残すはM1車系のパンタグラフ選択を待つだけになっている。




3763中期仕様(3768F-1:側面窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。


3764(3768F-1:側面窓セル交換,黒色側面窓縦桟断面補修施工車)。

追って組み立てた3763中期仕様は透明の側面窓セル化が際立つ。
そのせいか天面までマッキーで塗り潰した側面窓縦桟は余り気にならなかった。
編成を組んでいない状態では誤差の範囲内だと思える。
3700形M2c車の前面改修車と未改修車ほど差異は感じられない。
状況次第では3種類の黒色側面窓縦桟改修車が混在したまま出場させるかもしれない。


入工中の3762,3752 (3768F-1,3758F)。

施工順の変更は作業効率化に直結した。
3753,3763の整備終了まで50分とこれまでになく速い。
単純計算では日付を跨がずに4両の同日施工が期待出来た。
鍵は3762の改修にあると思えた。
この時点では予想しない展開が待ち構えているとは思わず3752,3762を入場させた。


速攻で分解をされた3762。

苦戦を前提にしていた3762の分解は瞬く間に終えられた。
3768F-1では初めて流し込み接着剤投入量の少ない車両を引き当てている。
手早く分解できた貯金は車体改修に余裕を持たせた。
幸運は更に続き側面窓縦桟の補修個所が殆ど無かった。
ただ3763で縦桟天面の黒色化を図ったため仕様を揃えている。
黒色塗装の上からマッキーを当てるだけの軽加工で3763は約15分で改修が完了した。
後は3752を分解し窓セルを交換すれば良いはずだった。


貫通扉が外れた3752(成田寄)。

これまで3758Fの分解に難航した事例は無い。
何も考えずに貫通扉窓,妻面窓セルの撤去へ取り掛かった。
作業順から成田寄山側妻面窓セルの次に取り外すのは貫通扉窓セルである。
従来と変わらない力で綿棒を押し込んだところ外れたのは窓セルではなく貫通扉だった。
しかも貫通扉窓セルは完全に溶着していた。
クラフトナイフでの剥離は接着代を折損させる確率が高い。
一度窓セル撤去を放棄し3762の貫通扉を取り外そうとした。
ところが3762の貫通扉は全く外れる気配がしない。
八方塞がりの状況に追い込まれ考える時間を設けた。


分解から約50分後に窓セルが装着された3762(山側)。

3768F-1で貫通扉を持つ車両は3768しか残されていない。
試しに3768の貫通扉を押すと窓セルが脱落した。
肝心な貫通扉はしっかりと固定され撤去出来なかった。
こうなると意地でも3752の貫通扉窓セルを外さなければならない。
先ず接着代周囲に溶け出したプラスチックを削り取る。
更にニードルで罫書き貫通扉窓セルに掛かる負荷を軽減させる。
最後は貫通扉を撓ませながら接着代部を剥離した。
双方とも接着痕が乱れており#1000のペーパーで平滑化している。
3762への貫通扉窓セル取付も微調整を要した。
既に接着代が歪んでいたらしく貫通扉と面一にならない。
止むを得ず元下側接着代を薄型化し天地を逆転させ固定した。


溶着した貫通扉(3752:成田寄)。

脱落した3752の貫通扉は接着代の乱れも無く原形のまま車体に取り付けられた。
多目に流し込み接着剤を投入し二度と外れないようにしている。
その代わり貫通扉窓セルの固定は木工用ボンドを用いた。
貫通扉窓セルは側面窓セル支持に関与していない。
以後貫通扉の強度と分解の容易さは両立出来ると思う。
しかし取扱いに気を使う事実には変わりなく3758Fでは3754に続く要注意指定車となる。




3752後期仕様後期リニューアル工事施工車(3758F:窓セル交換施工)。

波乱含みの中で3752が竣工した。
ただ貫通扉窓セルの取り付け以外は問題無く外観上で気になる箇所は存在しない。
そのため難航した跡は全く伺えない仕上がりとなった。
取り敢えず3757以下6両の後期リニューアル工事施工車化は無難に纏められたと思う。


3753+3752 (3758F:後期リニューアル工事施工車化)。


3757+3756 (3758F:後期リニューアル工事施工車)。

3700形M1車系はパンタグラフの課題が残る。
現行仕様化にはグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへの換装が欠かせない。
一方後期仕様でも避雷器を強引な手法で取り付けたため形状が優れずPT-4804形パンタグラフの交換が必要となる。
後期リニューアル工事施工編成化を含む3758Fの改修は3758,3751が残されており考える時間は多分にある。
3708F現行仕様(1次車:3708F-2),3768F現行仕様(3次車:3768F-2)との離合を考え絞り込む予定である。




3762中期仕様(3768F-1:窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。

作業遅延の要因になっていた3768F-1は3762で立場が逆転した。
3767以下6両では最も車体状態が良く貫通扉窓,妻面窓セルの撤去も容易であった。
3768F-1の第一次整備は3762で終了となる。
また3700形M1車系のパンタグラフ問題は3768F-1でも変わらない。
過去に出場した編成ではその大半で避雷器の装着に苦戦した。
更に3768,3761(3768F-1)以降からは3758,3751(3758F)の整備が優先される。
出場までにはもう少し時間が必要だろう。
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