にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
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耳に入る

2011-06-02 01:33:21 | Weblog
どうしても仕事柄、何をしていても音楽が流れてくるとそちらに耳が吸い寄せられるのです。
歯医者さんでも流れてくるBGMのピアノの音を拾ってしまうし。
弦楽四重奏でも聞こえてきたらもう大変。
全神経がそちらに集中してしまいます。

今日も買い物に行ったお店で流れるバロック音楽に聞き耳を。
バッハの無伴奏バイオリンの為のソナタとパルティータという、バイオリン弾きにとっては避けて通る事の出来ない、でもみんな大好きな超名曲がありますが。
今日のお店ではこの曲をピアノで弾いているバージョンやギターで弾いているバージョンも流れてまして。
これが調も違うしテンポも違う。
その楽器ならではの音楽に変貌しているわけでして、面白いなと思ったり変だぞと思ってみたり。
特にピアノで流れてきたパルティータ第1番。
バイオリンで演奏しようとするとひたすら続く重音に苦労するのですが。
ピアノだといとも簡単に全部の音がビシっと鳴る訳でして。
しかもバイオリンでは一度に4つの音までしか鳴らせませんが。
ピアノならば同じ和声の音ならばもっと音域を拡げることも出来るし音を増やすことも出来るわけで。
なんとも羨ましいものだとも思ってしまうのです。

まあそんな訳ですから、ドラマや映画を見ていても耳は台詞を通り越して音楽に吸い寄せられもするのです。
その場面にピッタリの音楽が流れてくれば感動も3倍4倍となるし。
聞こえてくる音楽がショボければどんなに良いシーンでも興ざめに。

先日テレビでハチ公の物語のハリウッド版をやってまして。
物語は泣かせるものでしたがどうにも音楽がいけません。
どんなシーンにも同じ音楽がずっと流れているのです。
ちょっと残念でしたねえ。

今日はあるテレビドラマを見ていて驚く音楽の使い方に出会いました。
借金の取り立て屋に返済を迫られた男性が自殺をして、それを取り立て屋が見つけるシーンでしたが。
流れてきた音楽のあまりの場違いさに驚くと共に感心もさせられました。
聞こえてきたのは昔懐かしいチンドン屋さんの調子の良い音楽。
しかしサックスとクラリネットが演奏しているのはワーグナーのワルキューレの騎行!
自殺を見て落ち込みながら歩く取り立て屋のまわりをチンドン屋がワルキューレを景気良くドンドンと演奏しながら行進していくのです。
凄いシーンでした。
どうやったらこのシーンにチンドン屋を登場させ、さらにワルキューレの騎行を演奏させるなんて考えつくんだろうか。
考えついた人物に会ってみたいものだと本当に思った次第。
世の中にはとんでもない事を考える人も居るものです。

さて明日はコジの2日目。
初日独特の緊張感も解けて歌手たちももっと走り回ってくれる事でしょう。