横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

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生態学会自由集会に参加して

2010年03月16日 00時04分22秒 | OSGeo/FOSS4G
 OSGeo日本支部が後援するイベント生態学におけるFOSS4G利用が15日に開催されたので参加してきた。生態学会の「自由集会」という形で、誰にでも参加できる形態で行われた。昨年は岩手県立大学だったが、今年は東大駒場キャンパスなので大変アプローチがしやすい。

 東大駒場の入り口すぐにある生態学会の案内(いくつもの校舎で開催されている)

 会場の11号館第8講義室(実はこの撮影後にさらに人が集まり、最終的には空席がほぼゼロになった)

 昨年の生態学会でもこの自由集会はかなりたくさんの人で賑わったのだが、今年は空席がゼロに限りなく近くなるほどの盛況ぶりで、FOSS4Gの利用についての高い関心がわかった。昨年のアンケートでは、参加者の約半数がGISツールを使っていないとのことだったので、こういう集会で様々な経験談を共有することで、来年は「使っている」側になれるだろう。

 私はFOSS4G関係のカンファレンスや集いに数多く参加しているのだが、いつも思うことは「開発者寄り、技術志向」というにおいがどうしても強すぎるという点だ。オープンソースツール自体がまだまだ発展途上で、成熟の域に達しているものが少数である現状からは、これは致し方ない。例えば、昨年のシドニーのFOSS4Gは、GeoServerの飛ぶ鳥を落とす勢いがうかがわれるなど、技術面でのgeekには刺激がとてもあったのだが、コミュニティ形成やビジネスに強い関心がある人には、なかなかそれが見えなくて、得る者が少なかったのではないかと思う。

 その点、今回の生態学会自由集会は、まさに「ユーザーコミュニティ」そのもの。スライドを使って講演する側も「2009年9月からQGISを使い始めました」など、「ならば私もやれそうだ・・・」という敷居の低さ! ちょっと技術面で専門的な用語が出てきて理解できなくても、そこに劣等感を感じなくて、笑い飛ばしてもも良いのが「コンセンサス」なのだ。別に、技術にぐっと走るのを私は嫌っているわけでもなく、それはそれでおもしろいのだけれども、ツールはユーザーがあって初めて意味があるのであって、ユーザーコミュニティこそが主役級の役割を占めるべきだ。今回の生態学会自由集会は、そういうことを強く感じる、私にとっては本当に「楽しい」(生態学の専門知識は無いけれども・・)集まりだった。

 OSGeo自体も、開発コミュニティの成長はもちろん、それと同時にユーザーコミュニティの成長に寄与できると本当にうれしい。そう強く思った。

 なお、本日の講演内容(スライド)は大部分が公開されると聞いているので、参加できなかった方もそちらをごらんいただければと思う。

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