横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

FOSS4G2008 Osaka

2008年11月14日 00時16分37秒 | OSGeo/FOSS4G

 実は、FOSS4Gの大阪から帰宅したら、全然声が出なかった。元来、”口”で商売をしているタイプの小生には、とてももどかしい。結局風邪をどこかで拾っていたみたいで、ようやく今になって回復してきている。

 という言い訳なのであるが、遅くなったが、FOSS4G大阪の報告。

 大阪の会場は昨年と同じ南港ATC。どう見てもやり過ぎです、という巨大な商業施設なのだが、既に慣れてしまった身には、FOSS4Gを開ける大変ありがたい場所でしかない。

 昨年もKOFの中の企画として開催したのだが、KOF自体も昨年よりも参加者が多くなっているようで、オープンソースコミュニティの成長を肌で感じることができる。

 OSGeoのブース

 我々もブースを構え、来場者にPR、そしてOSMへの財政支援を兼ねて、格安GPSロガーの販売も行う(見事に売り切れ!)。

 プレゼンテーション会場も昨年と同じ部屋。マックスで60~70名程入れる部屋なのだが、最終的にはほぼ満席になるくらいの来場者だった。
 会場

 今年の大阪でのカンファレンスの特徴は、ジオメディアサミット関西も一緒に開催したことと、オープンストリートマップにも協賛をいただいたこと、ハンズオンセッションを開催したことである。

 ジオメディアサミット関西は、ロカポの上田さんの情熱のたまもので、あの東京の熱気をとうとう関西まで持ってきてしまった。OSGeo財団としても、広い意味での「オープンでジオな人」との交流を価値のあるものと考えており、ともすれば世界が狭くなりがちな状況を排して、お互いに良い刺激になったと思う。

 代表の関さん(左)と今回のオーガナイザー上田さん(右)

さて、FOSS4Gとしての発表は、今年はさらに充実したものになった。

 3名のゲストによる基調講演、そして農環研の岩崎さんによる「歴史的農業...」サイトの構築顛末記、PostGISの解説、オープンストリートマップ、ケープタウンの報告、東大CSISの活動報告などに加え、MapServer、OpenLayers、MySQLのソースコードの改善という、オープンソースコミュニティらしい報告が大変印象的であった。
 オープンソースツールは、それを使うだけの人がとても多く、コードやドキュメントなどのコントリビューションをする人の割合は少ない。特に、日本からのコントリビューションは、文化と言葉の問題があるのか、まだまだと思っていた。そんな中にあって、この3種の発表は、「おお、やるじゃん!」と嬉しくなった。


 さて、2日目は別室でハンズオンセッション。当初申込が東京ほどは無くて、正直心配していたのだが、最終的にはどのセッションも定員+αの盛況ぶりだった。

 pgRoutingのハンズオンセッション

 今回のハンズオンセッションの特徴は、「メインストリームの開発者」による直々のものであるということだ。ただ、英語によるものなので、そこはちょっと難ありなのだが、一度英語のセッションを経験しておくと、来年のシドニーのFOSS4G2009で、臆することなくハンズオンセッションを受講できる度胸が付くと思う。


 さて、2日間の一連の行事が終了してから開いた「OSGeo.JP運営ミーティング」について。

 今年は、OSGeo.JPのスタッフによる組織化されたカンファレンス運営となったのは大きな進歩である。まだまだFOSS4Gの存在は知られていないが、今回を出発点として、もっと「大暴れ」する必要がある。
 次に、オープンストリートマップやジオメディアサミットのメンバーとの交流を行ったこと。今回の運営ミーティングにも出席をいただき、交流の意義を確認し合い、今後も協調していくことになった。
 さらに、今回の発表にもあった、ソースコード改善のコントリビューションだが、特に文字まわりなど日本人でしかやれない部分もあるので、その意義を確認し、支援していくことになった。
 OSGeo.JP運営ミーティング


 ところで、1日目の夜はKOF主催の懇親会が開かれた。昨年は会場脇のオープンスペースで開催され、予想外の申込者に対して食事が足りず困ったのだが、今年はレストランを貸し切って、味も量も完璧だった。
 KOF主催の懇親会

 で、当然のことながら海外からの3名、特にJeff MckennaとChristopher Schmidtは元気でビールをゴクゴク。
 見ず知らずの人と乾杯!

と思っていたら、脇ではなにやらアルコールとPCを持ったオタクなシーンも発見。
 Jeffに説明するhogemanさん
やっぱ、オープンソースコミュニティは、こうでなくっちゃ。


 それにしても、こういう場を提供してくれる大阪市大さん(と大阪市)。中野先生、本当にありがとうございます。来年もよろしくお願いします!!
 大阪市大のスタッフ、右から2番目が中野先生(右端はpgRouting開発者のAnton)


 最後に、KOF主催というのはFOSS4Gコミュニティにとっても、他のオープンソースコミュニティとの交流が図れるという点で、とても良いと思う。東京とは違い、ほとんど全てのコミュニティが一堂に会する規模なので、何かしら一体感が生まれるのだ。首都圏からもこのKOFに結構な人数が駆けつけているみたいで、それだけKOFが魅力的ということだろう。

p.s.今回の私のお土産は、ubuntu8.10のCD。時間ができたらPCを組み立ててインストールしよう。


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