普段はサッカーネタは「横浜FCよろしく!」の方に書くのだが、今回は非常にビッグなニュースなので、こちらに書かせて頂く。
カズ、J2横浜FCへ完全移籍
なんと、あのキング・カズこと三浦和良選手が、J2の横浜FCへ移籍するという。驚かずにいられるか。なんたって、あのカズである。日本代表として国際Aマッチに91試合出場して56得点、Jリーグで通算136得点の、あのカズである。いや、こういった数字以上に、Jリーグ創生期に名実共に“Jリーグの顔”としてリーグを牽引し、日本人選手の海外移籍のパイオニアとなったりもして、正に近代日本サッカー最大の功労者である。そのカズがJ2のチームに移籍するのだ。こりゃ久々にとんでもないニュース...のはずなんだけど、どのスポーツ紙も一面でない、というのがさみしい。彼の置かれた現状を見事に物語っている。
カズはヴィッセル神戸で5年間プレーしているが、最近監督が交代してからはベンチにも入れない状態だったらしい。本人には、まだやれるという自負があるだろうから、出場機会を求めて移籍先を探すのは当然のことだろう。ただ、移籍先の横浜FCで本当に戦力になり得るのか、という点については、はっきり言って疑問である。J1よりJ2の方がレベル低いから、レギュラーは当たり前でしょう、と誰でも思うだろうけど、事はそう簡単ではない。カズの実力がどうこうというより、今の日本のサッカー界は、カズのようなタイプのFWを必要としていないのではないか、と思われるからだ。現在のサッカーにおいて、FWに求められるのはDFの裏へ飛び出すスピードであり、ゴール前でパスを受けてドリブルで切り込んでいくカズのスタイルはそぐわなくなっているのではないか、という気がして仕方ない。実績も経験も十分過ぎるほどなのに、彼がここんとこ代表に選ばれないのは、すばりスピードがないからなのでは、と僕は思っている。たまにリーグ戦をテレビで見ていても、ゴール前へのきわどいパスに反応しきれないカズを何度か見た。同い年で同じFWでもあるゴン中山と決定的に違うのはこの点だろう(ただ、さすがのゴンも、最近は体力が落ちてきたのか、途中交代する事が多くなったけど)。この傾向は、決して代表チームだけの事ではなく、J1やJ2でも同じである。特に、長丁場のJ2には、引いて守ってカウンターというチームが多く(横浜FCは比較的パス回しの多い方だが)、FWにはスピードが求められがちだ。横浜FCは、本当にカズを必要としているのか?
単なる杞憂であって欲しいけど、横浜FCがカズを獲得した最大の理由は、人気・注目度をアップさせたいからではないのか。今回の移籍にあたって、横浜FCは背番号11を用意したそうだが、カズを生かす為に戦術からチーム構成まで作り直す覚悟があるのだろうか。経験豊富で人望もあるカズであれば、かつてドゥンガやストイコビッチといった海外の名選手が行った若手の意識改革などには期待出来ると思う。けど、戦力としてはどうなのだ。90分間FWとしてフルに動き回れる体力が彼にあるのか。調子が悪い時にベンチに下げる事は出来るのか。今の横浜FCにとっての最大目標は、すばりJ1昇格、はっきり言ってそれしかない。その最大目標を達成する為に、カズは最適の選手なのか。確かに、カズが入れば集客は見込めるだろう。だけど、経営優先だけでいいのか。せっかくお客さんが来てくれるのに、カズが活躍して勝つ試合を見せられなければ意味ないではないか。ここいら、本当に心配である。
そんな訳で、この大ニュース、実に複雑なんである。
思えば、カズもツキのない選手だ。1993年「ドーハの悲劇」以降、気の毒なくらいツイてない。日本人初のセリエAプレイヤーとなったのはいいけど、開幕戦でケガをしてろくに試合に出られなかったし、日本が初めて出場したフランスワールドカップでも、直前に選から漏れた。長年在籍したヴェルディを離れクロアチアへ行ったけど思うように活躍出来ず、帰国して京都パープルサンガでまた花開いたと思ったら、ヴィッセルへの移籍を余儀なくされ、そしてついにJ2へ...Jリーグスタートの頃の彼を思うと、こんなはずじゃなかったのに...なんて思えてくる。現役に、そしてFWにこだわる姿には頭の下がる思いだけど。せめて、横浜FCで再びスポットを浴びて欲しい、と僕は思っている(年齢からして、現役最後のチームになる可能性高いし) 目覚めよキング・カズ!あのカズダンスをまた見せてくれ!
という訳で、これからは横浜FCに注目ですよ、皆さん(笑)
カズ、J2横浜FCへ完全移籍
なんと、あのキング・カズこと三浦和良選手が、J2の横浜FCへ移籍するという。驚かずにいられるか。なんたって、あのカズである。日本代表として国際Aマッチに91試合出場して56得点、Jリーグで通算136得点の、あのカズである。いや、こういった数字以上に、Jリーグ創生期に名実共に“Jリーグの顔”としてリーグを牽引し、日本人選手の海外移籍のパイオニアとなったりもして、正に近代日本サッカー最大の功労者である。そのカズがJ2のチームに移籍するのだ。こりゃ久々にとんでもないニュース...のはずなんだけど、どのスポーツ紙も一面でない、というのがさみしい。彼の置かれた現状を見事に物語っている。
カズはヴィッセル神戸で5年間プレーしているが、最近監督が交代してからはベンチにも入れない状態だったらしい。本人には、まだやれるという自負があるだろうから、出場機会を求めて移籍先を探すのは当然のことだろう。ただ、移籍先の横浜FCで本当に戦力になり得るのか、という点については、はっきり言って疑問である。J1よりJ2の方がレベル低いから、レギュラーは当たり前でしょう、と誰でも思うだろうけど、事はそう簡単ではない。カズの実力がどうこうというより、今の日本のサッカー界は、カズのようなタイプのFWを必要としていないのではないか、と思われるからだ。現在のサッカーにおいて、FWに求められるのはDFの裏へ飛び出すスピードであり、ゴール前でパスを受けてドリブルで切り込んでいくカズのスタイルはそぐわなくなっているのではないか、という気がして仕方ない。実績も経験も十分過ぎるほどなのに、彼がここんとこ代表に選ばれないのは、すばりスピードがないからなのでは、と僕は思っている。たまにリーグ戦をテレビで見ていても、ゴール前へのきわどいパスに反応しきれないカズを何度か見た。同い年で同じFWでもあるゴン中山と決定的に違うのはこの点だろう(ただ、さすがのゴンも、最近は体力が落ちてきたのか、途中交代する事が多くなったけど)。この傾向は、決して代表チームだけの事ではなく、J1やJ2でも同じである。特に、長丁場のJ2には、引いて守ってカウンターというチームが多く(横浜FCは比較的パス回しの多い方だが)、FWにはスピードが求められがちだ。横浜FCは、本当にカズを必要としているのか?
単なる杞憂であって欲しいけど、横浜FCがカズを獲得した最大の理由は、人気・注目度をアップさせたいからではないのか。今回の移籍にあたって、横浜FCは背番号11を用意したそうだが、カズを生かす為に戦術からチーム構成まで作り直す覚悟があるのだろうか。経験豊富で人望もあるカズであれば、かつてドゥンガやストイコビッチといった海外の名選手が行った若手の意識改革などには期待出来ると思う。けど、戦力としてはどうなのだ。90分間FWとしてフルに動き回れる体力が彼にあるのか。調子が悪い時にベンチに下げる事は出来るのか。今の横浜FCにとっての最大目標は、すばりJ1昇格、はっきり言ってそれしかない。その最大目標を達成する為に、カズは最適の選手なのか。確かに、カズが入れば集客は見込めるだろう。だけど、経営優先だけでいいのか。せっかくお客さんが来てくれるのに、カズが活躍して勝つ試合を見せられなければ意味ないではないか。ここいら、本当に心配である。
そんな訳で、この大ニュース、実に複雑なんである。
思えば、カズもツキのない選手だ。1993年「ドーハの悲劇」以降、気の毒なくらいツイてない。日本人初のセリエAプレイヤーとなったのはいいけど、開幕戦でケガをしてろくに試合に出られなかったし、日本が初めて出場したフランスワールドカップでも、直前に選から漏れた。長年在籍したヴェルディを離れクロアチアへ行ったけど思うように活躍出来ず、帰国して京都パープルサンガでまた花開いたと思ったら、ヴィッセルへの移籍を余儀なくされ、そしてついにJ2へ...Jリーグスタートの頃の彼を思うと、こんなはずじゃなかったのに...なんて思えてくる。現役に、そしてFWにこだわる姿には頭の下がる思いだけど。せめて、横浜FCで再びスポットを浴びて欲しい、と僕は思っている(年齢からして、現役最後のチームになる可能性高いし) 目覚めよキング・カズ!あのカズダンスをまた見せてくれ!
という訳で、これからは横浜FCに注目ですよ、皆さん(笑)