イワシの翻訳LOVE

はしくれトランスレータ「イワシ」が、翻訳への愛をつれづれなるままに記します。

新しき問い

2009年01月20日 23時21分35秒 | Weblog
久しぶりの某Fアカデミーでのフィクションゼミクラス。しかも自分が当番だ(しかしこの「当番」という言葉はなんとも和臭たっぷりだ。昭和30年代の響きがあると感じるのは僕だけだろうか)。たっぷり時間はあったにもかかわらず、気がつけば締切時間が刻々と迫り、makeshiftな訳をでっちあげて提出。案の定、スキだらけの訳文に、先生の大ナタがふるわれた。それでも、やっぱり自分の訳文が俎上に載せられると、意気込みも気合いもいつもとは俄然異なる。フィクションの世界にはフィクションの世界にしかない掟のようなものがあり、そのエッセンスを髄までこの身に叩きこむという気概で授業に臨んだ。この一年も、がんばってクラスに通った。そこで得たものは、とても大きい。この学びを無駄にしてはいけない。そして、例の如くとても楽しい飲み会に参加したのだった。このゼミのお約束であるグラッパには危険なので手を出さす。もちろん、泥酔はしていません。

フィクション翻訳の考え方、真髄のようなものは、ようやく自分のなかでも少しだけつかめつつあり、そしてまた自分に足りないところが何かも痛いほどわかってきたような気がする。本当の取り組みは、これからだ。漫然と時を過ごし、ただ単に授業に出ているだけではいつまでたっても根源的な変化はもたらされない。目標を定めよ。現状に流されるな。時間の使い方、学びの意識と実践方法をリアリスティックに、ドラスティックに変えていかなくてはなんの進歩もない。最近は毎日そればかり考えている。

Meanwhile, これまで生業としてきた実務翻訳+出版翻訳の方にも、黄色信号が灯っている。仕事を継続的に受けることはできるのだろうか? だが、そのシビアさを実感すると同時に、この現状に挑戦する心がメラメラと燃え始めているのも事実だ。5年先、10年先の目標をはっきりと定めて、邁進していくしかない。わずかばかりの矜持は持っているとはいえ、まだまだ僕は未熟だ。ポジティブに自分を鼓舞しつつ、ネガティブに、冷徹に自分を突き放つ視点も忘れてはならない。まだまだ、まだまだ。そんな気持ちが、きっと自分に足りないものを補うための行動を喚起させ、謙虚に何かに挑もうとする気持ちを奮い立たせてくれるはずだから。この道の探求に終わりはない。人生がいつも、常に新しい問いを投げかけてくるように。終わりなき道を、歩み続けよう。


酔い回り携帯手に取り留めしは君へのコール君との語らい

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2 コメント

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同感 (kame)
2009-01-21 12:41:17
本当に、この業界も、景気悪いですね。不況の波は、しもじもの者たちに、まともに襲いかかってきます。じっと待つ。待つだけではなく、そのうちに力をつけておく。これしか、ないのでないかと思っております。
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おお! (iwashi)
2009-01-21 14:21:52
kameさん

コメントありがとうございます。おそらくそうでないかとは思っていたのですが、kameさんも同業者(フリーランス翻訳者)なのでしょうか?!  kameさんのところによいお仕事がたくさんくることを祈っています! 僕には課題が山積みですが、着実に力をつけていきたいと思います! 待ちながら、刃を研いていきましょう!
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