おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
4月29日のブログで「日本人の幸福感」を書きました。
今回は、「真の幸福」とも言える「Doingの幸福論」をテーマにします。
これは、22年前の今頃体験し、当時のヒューマン・ギルドのニュースレターに書いたことでもあります。
大学を卒業して18年ぶりに同じゼミで学んだ仲間と5人で夕食を共にしたときのことです。ビールで乾杯してから1人ひとり卒業してからその当時までのことを5分ずつ語り始めました。
1番目は、Y君。卒業後、宝石の卸売会社でセールスの仕事をし、途中から公認会計士を志し、試験に合格し、公認会計士・税理士として活躍しています。
2番目は、M物産の課長のM君。3年半ほどドイツで暮らし、横浜にマイホームを建て、年収は5人の中でトップでした。
3番目は、D証券の課長のN君。千葉県の社宅に住み、毎朝7時20分には、出社していました。年収は、僅差の2位。
4番目は、F電工の営業課長のN君。腰痛に悩み、その分野では、西洋医学・東洋医学共に精通していました。
5番目は、私でした。ヒューマン・ギルドという名もない会社を経営し、年収も労働条件も最悪、土日もなく働いてはいましたが、カウンセリングや研修の仕事をし、充実感がありました。
5人の一致した考えは、幸福は、年収や地位や肩書きで決まるものでなく、人に何を提供しているのかで測れるものではないか、ということで、「岩井が一番幸福だ」という結論に達しました。
その後、5人で会うことはありませんでした。
M物産のM君は、40歳代前半でこの世を去りました。D証券のN君は、年齢も他の人間よりも3歳ほど上だったため、早くから退職しています。F電工のN君は、関連会社の社長をしています。
Y君と私だけが当時と同じ仕事をしていますが、共通することは、2人に退職がないこと、継続・一貫した仕事がある、ということです。
これは、私が監訳した『どうすれば幸福になれるか』(W.B.ウルフ著、一光社)に書いてあることですが、幸福の尺度には、3つあります。
1.Havingの幸福論
2.Beingの幸福論
3.Doingの幸福論
アドラーから「マイ・サン」と呼ばれていたウルフは、幸福の絶対的条件は、豊富に物を持っているとか、ある地位にいるとかではなく、誰にどんな貢献をしているか、というDoing(貢献)の中にあると言うのです。
私たちは、この時代だからこそ、真の幸福論を語り合うことが必要ではないでしょうか?
<お目休めコーナー> 雨に打たれたチューリップ
「保育教師」の変更されたいきさつmixiで拝読しております。
真の幸福論、語り合いたいですね。