シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

豊田四郎監督「波影(なみかげ)」(東京映画、1965年、102分)☆☆☆☆

2020-12-31 10:44:04 | 日本・1960年~
 
 
水上勉による同名小説の映画化です。

舞台は若狭湾近くの小浜・三番町、そして主人公のふるさとである「泊」。時代は昭和9年ごろから戦争直後までです。

小浜にある柾木家で働く雛千代(若尾文子)は廓(くるわ)という特殊な世界でも、もちまえの明るさを失うことなく、吉太郎(山茶花究)にも、女将の「まさ」(乙羽信子)にも健気につくし、すかれました。

昭和16年、柾木家に世津子の兄忠吉(中村賀津雄)が怪我を理由に除隊され帰って来ます。陰気な性格で人見知りの忠吉に、雛千代は何かと声をか
け、世話をやきます。

戦後、柾木家は転業を迫られます。忠吉は家業を嫌い、母親まきと口論の日々。あげくのはてに「柾木家」に放火しました。警察に逮捕された忠吉に雛千代はよりそい、将来の更生を誓わせます・・・。

一方、京都女専で就学していた世津子(大空真弓)は卒業をひかえ、教員になることを夢見、雛千代は常に彼女を励ましました。しかし、彼女の希望は夢やぶれます(家業を学校側に知られたため)。誰よりも世津子の教員姿を期待していた雛千代は、・・・・。

雛千代を演じたる若尾文子さんは「仏のような善女」を好演しています。
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