世界最高峰のバレエ団として名高く、200年以上の歴史を持つロシアのマリインスキー・バレエでプリンシパルを務めるウリヤーナ・ロパートキナ(Ульяна Лопаткина、1973- )の素顔を追ったドキュメンタリー映画です。
母校ワガノワ・バレエ・アカデミーを訪問し、少女だった自分について語るロパートキナ。自分がバレリーナになるとは思いもしなかったと、本人が述懐しています。
彼女を知る人々の証言では、パリ・オペラ座の元エトワール、アニエス・ルスティテュ、エルミタージュ美術館館長、ミハイル・ピオトロフスキーなどが、ロパートキナの印象を語っています。なかでもアニエスは彼女について、知的で考え抜かれた踊りをし、自分のポリシーを貫き、踊る役柄も自己満足で選ばず、キャリアに箔のつく役を選ぶ事ことも無い、自分の個性と資質に合う役を選び、誰にも迎合しない、と賞賛しています。
フランスの振付家、ピエール・ラコットは、彼女は無限の能力の持ち主であり、知性の賜物、偉大なアーティストの証だと絶賛しています。
パリ・オペラ座、バレエ教師、ジャン=ギョーム・バールは20年前、クレムリン大会宮殿の『瀕死の白鳥』に魅了され、感情表現に圧倒された、と語っています。
本作品にはロパートキナの踊るシーンがふんだんに盛り込まれ、しばし見とれました。
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