タイトルは主人公である家庭教師、村瀬正吉の兄が故郷の新潟県長岡市にある小高い丘に建設した鐘(楼)を指しています。
主要舞台は東京、そして長岡。
小学生、春夫(𠮷田次昭)の家庭教師として、依田家に迎えられた村瀬正吉(舟木一夫)。成績優秀な子どもばかりの依田家にとって、中学受験する春夫が心配の種でした。
有名中学に合格させたい母親に村瀬は反感をもちます。春夫とランニングをしたり相撲をとったりしながら勉強を見てやります。村瀬の珍指導ぶりは依田家にとって心配の種がまた増えただけでした。
ただ春夫の姉・久美子(松原智恵子)と祖母・さき(岡村文子)は、受験勉強のなかで意気消沈していた春夫が、村瀬の指導で明るさをとり戻す様子を歓迎しました。
久美子はこの野放図な村瀬に魅かれます。彼女にはすでに父(北竜二)の秘書をつとめる合田(小高雄二)と婚約中。しかし、両親が勝手に決めた縁談で、久美子には鬱陶しいものでした。
そんな依田家にきた快活な村瀬に、久美子の心は惹かれます。傲慢な態度むきだしの合田は、そんな久美子の感情を知って焦りの色を見せます。
年末の休暇。村瀬は春夫、久美子をふるさとの長岡に迎えます。スキーを一緒に楽しもうというのです。とくに喜んだのは春夫。村瀬は同級生だった洋子(山本陽子)と再会します。春夫は陽子を慕います。
ところが、久美子の母(室生文子)は村瀬に依田家への出入りを禁じ・・・。
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