シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

アンリ・ヴェルヌイユ監督「ダンケルク(原題:Week-end à Zuydcoote)」(フランス、1964年、130分)

2024-01-13 23:44:15 | フランス
 


原作は、1949年のゴンクール賞を受賞したロベール・メルルによる小説『ズイドコートの週末』)。

邦題の「ダンケルク」は、第二次世界大戦の西部戦線における戦闘があった地。ドイツ軍のフランス侵攻の1940年5月24日から6月4日にかけ、ここで激しい戦闘が起こりました。

追い詰められた英仏軍は、この戦闘でドイツ軍の攻勢を防ぎながら、輸送船の他に小型艇、駆逐艦、民間船などすべてを動員して、イギリス本国に向け、40万人の将兵を脱出させました。

本作品は、このダンケルクにほど近いズイドコートの海岸での出来事です。

主人公のフランス人兵士ジュリアン・マーヤ(ジャン=ポール・ベルモント)は、ドイツ軍の戦闘機が次々と襲ってくるなか、イギリス陸軍を本国に帰還させる海軍の艦船に便乗しようとします。しかし、フランス人は乗船させないとの命令。彼と仲間は船に乗ることができません。戦闘は激しくなり、ドイツ軍はいよいよ迫ってきますが・・・。

映画評論家の双葉十三郎さんは、本作品を評して次のように指摘しています。
(本作品は)「英米でつくれば当然と予想される英雄主義ともかけはなれ、袋のネズミとなり土壇場に追い詰められているくせにすこぶる人間的な男たちを描いているのが異色で、さすがにフランスだナ、と感心させられた」と。(『ぼくの採点表Ⅱ』403頁)
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