ルネサンス期のイタリア。この時代に権力抗争に明け暮れた名門・ボルジア家の一族の美貌の娘・ルクレチアの悲劇的運命が綴られます。
1498年、ローマでの謝肉祭の夜。為政者ボルジア家の姫君ルクレチア(マルティーヌ・キャロル)は、兄チェザーレ(ペドロ・アルメンダリス)の政策(ナポリ王国との宥和)の犠牲としてナポリのアラゴン公との結婚をひかえていました。
心の憂さに堪えかね、夜の街へさまよい出ると、途中で立寄った占いの予言どおり、謝肉祭で眉目美しい青年と踊ります。抱擁を終えた二人は、数日後の結婚式でこの相手がアラゴン公(マッシモ・セラート)でありルクレチアであったことに気づきます。
アラゴン公は新妻ルクレチアにつきまとう忌わしい噂を忘れ、彼女を愛そうとしますが、祝宴の催しに行われた見苦しい競技に嫌気がさし、ボルジア家の残酷さに恐怖を感じます。
さらに、猟の餌物にされた兵士パオロは、窮鼠猫を噛むごとく、かつてルクレチアと行った情事を暴露したためその場でチェザーレに殺されます。このことからルクレチアは夫に、前夫スフォルザとの仲を兄にさかれたため彼女を救い出したパオロに身を任せたいきさつを、告げざるをえなくなります。
その矢先、フランスと同盟を結んだチェザーレは、この政治状勢の変化をとらえてアラゴン公を亡き者にしようと企み・・・。
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