「オートクチュール」は、注文によって縫製される一点物の高級仕立て服のことです。
フランスの有名なブランド・ディオールのアトリエを舞台に、引退を目前に控えたお針子の女性と移民二世の少女、世代も境遇も異なるふたりの女性の人生が交差する世界を描いた作品です。
ディオールのオートクチュール部門のアトリエ責任者エステル(ナタリー・バイ)は、次のコレクションを最後に退職を決めていました。
そんなある朝、彼女は出勤途中、地下鉄につながる地下道で流しの演奏を囲んで見ていたおり、若い女にハンドバッグをひったくられます。
しばらくして、エステルのアトリエにその若い女がハンドバッグを返しに来ました。名前はジャド(リナ・クードリ)。郊外の団地に住む移民二世の少女でした。
滑らかに動く彼女の指に、ドレスを縫い上げる才能を直感したエステルはジャドを警察に突き出すことをせず、見習いとしてアトリエに迎え入れます。ジャドは当初彼女の厳しい指導に反発しますが、次第に順応して、縫製の美を追い求めるようになります。
時に母娘のように、時に親友のように濃密な(激しい葛藤を含めて)時間を過ごすふたりでしたが、コレクションを控え、エステルが過労で倒れてしまい・・・。
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