学習障害と英語指導を考える

特別支援の視点から。
どの子もハッピーになるような指導を。

LD高校生の海外留学(ボーディングスクール)ブログ紹介

2015年08月16日 | 本、書籍の紹介

「LD高校生ノビーのボーディングスクール留学」ブログを紹介します。

http://nobimamareport.blog.fc2.com/blog-category-2.html

 

ここからつぶやき。

 

発達障害や学習障害のあるお子さんは、

今でこそ先生方や学校も少しずつ理解が増えてきていますが、10年前、20年前は、

「そんなことありませんよ」と否定されることも多かったと思います。

 

「普通ですよ」

「障害じゃありませんよ」

 

と問題を先送りにされ、

学校で支援も理解も得られないまま放置された子どもたちは、

行き場がなくなっていき、

学校で「お客様」状態となることに耐えられなければ

そのまま不登校や非行へと流れがちになります。

 

最近では、発達障害の診断書を持って行っても、
具体的な支援には全くつながらず、

「診断がないと支援しないというからしたのに、

 これでは一体何のために診断したのか」

と保護者が学校への不信を持つケースも聞きます。

 

 

発達障害のある子どもたちが日本を出て海外に留学するのは決して容易な道ではありませんし、

言葉も文化も社会のルールも異なる生活は、

費用も含め、親子ともに大きな負担がかかる選択肢です。

 

しかし、

「海外だと、発達障害のある子も伸びていける」という可能性に賭けて

実際に、

「子どもがのびのびと学んでいる」という報告を目にすると、

「良かったなあ」と思うと同時に、

日本の教育に対して、何とも言えない憤りも感じてしまうのです。

 

今回のブログに登場するノビーくんも、

知的発達には遅れのない、LDのお子さんです。

 

「読み書きが苦手であること以外には問題はなかった」とお母さんが書いていますが、

それでも中学校では大変だったようです。

 

「漢字が書けないという事は国語のみならず、

どの教科においても大きなネックとなっていきました。
理科でも社会でも結局暗記とは漢字で暗記することであり、

漢字で書けないと丸はもらえません。
そのようにつきっきりで、

あらゆる試行錯誤をしながら

2倍3倍の時間をかけて試験勉強をさせても、

平均点を越えれば良い方で、オール3程度の成績しかとれません。

特に苦手だった数学は2の時もありました。」

(本文より)


英語圏では、

「書くのが苦手であれば、ワープロを使う」

「読むのが苦手であれば、代読をしてもらう」

といった合理的配慮は当然のように与えられます。

本来の学力が発揮できることを目的とした支援です。

 

同時に、IEPによって、個別の指導計画が作成され、

子どもたちの状態に合わせて、学力をつけるという目標に向かって、

柔軟できめ細やかな支援が用意されている。

「それでも十分でない」という現地の報告を見ますが、

日本はそこまですら至っていませんから、羨ましい。

 

 

子どもたちを変えようとするのではなく、

学校が変わることが大切です。

 

この子達はみんな10数年後には大人になります。

社会を構成する人を育てているのですから、

この1年だけを見ていてはいけないはずです。

切り捨てて良い子など、ひとりもいないはずなのですから、

少しずつでもいろんな知識を身につけ、

より多くの子どもに対応できる場所を目指して行きたいですね・・・

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿