学習障害と英語指導を考える

特別支援の視点から。
どの子もハッピーになるような指導を。

チャレンジ教室~「天神」ミーティング

2015年05月01日 | チャレンジ英語教室(読み書き困難)

5月から今年度のチャレンジ教室が始まります。

 

昨年に引き続き、

今年もタオの「天神」の使用開発に協力させていただくことになり、

今日は新しい機能の説明を受けました。

「天神」は、PCでの学習ソフトです。

 

昨年、たまたまご縁があり、

「どんな子にも使いやすいような工夫をしていきたいんです!」

と、担当者さんからモニターとしてのお声がけを頂き、

チャレンジ教室の子どもたちにアカウントを作成してもらい、

PCでの学習もスタートさせていました。

年度末には、子どもたちの使用状況と、声を集めて

天神さんにレポートをお送りしました。

 

一年間使用した感想として、

設定をかなり自由にできることや、

学習単元を段階的に戻れることがありがたかったです。

 

例えば、算数の6年生のここがわかっていない、となったら、

同じ単元を学年を遡って(自動的にソートしてくれます)、

わからなくなったところを探してそこから始めることができるなど、

科目のシロウト(わたしのような)でも、

子どものレベルに合わせた問題を提供することができました。

(わたしは英語以外は全然ダメな教師ですので・・・)

 

基本的には自習の形になるので、

子どもたちが「うーんわからない」となったときにも、

答えを出す前に、いくつか仕掛けがあります。

「ヒント」ボタンを押すと、

ヒントが表れてくれるのはグッド。

 

さらに、ビデオ学習もありました。

文字からの理解よりも聞く方が理解しやすい子には、

映像のレクチャーは嬉しい様子で、

音声スピードを調整できるため、

子どもたちは自分でわかりやすいスピードに変えて使っていました。

 

内容は教科書に完全準拠しているので、

「自分が今学校で習っているまさにそこ!」を勉強できることは

子どもたちにとっては学習のモチベーションになっていたようです。

 

 

実際使ってみると、

チャレンジ教室では「使う子」と「使わない子」が、出ました。

良く使う子は、もともとPCとの相性が良く、読みにそれほど問題がなく、

パソコン入力も 苦ではないタイプの子ども達です。

 

いっぽう、「PCが苦手だからやりたくない」

となってしまった子どもたちは、

どちらかというと操作(入力)がスムーズにいかず、

ストレスになってしまったり、

画面の文字の大きさが変更できないため、

PC画面を見ながらの作業が「視覚的につらい」タイプの子どもたちでした。

 

紙に書いたり、じっくり線を引きながら読みながら解くスタイルが好きなようでしたので、

その場合は、決して無理に天神をさせず、自分に楽な活動をしていました。

また、天神の問題はプリントアウトできるので、

適宜、プリントで対応することができました。

 

ですが、PCスタイルが好きな子の場合は、

学校の授業に合わせて、あるいは、送れているところだけを遡って学習でき、

何年間も学校の授業に出ていなかった生徒でも、

「天神だけをやりに来ます」という子もいましたし、

テスト前の中学生はというと、「今日は理科をする!!」と宣言して

テスト対策をしていたり。

英語以外の教科が教えられない自分としては、

生徒のためにとてもありがたかったです。

 

 

読みが苦手なお子さんの場合は、

今のところは読み上げ機能がないため、

読みが苦手であればつらいだろうと思います。

その場合は、横で大人が読み上げるなどの対応が必要です。

 

 

そして今年度は、「いくつか改良しました!」ということで、わくわく・・・

 

まず、英語の整序問題の選択語が色が変わるようになりました。

これは、チャレンジ教室のAくんが「どれを選んだかわかんなくなるので、毎回最初から全部の単語を見ていかないといけない」

と、途方に暮れていた(少しワーキングメモリの弱い生徒)のをお伝えして変更してくれた点です。

一度使った語は色が変わるとわかりやすいですもんね。

そして、「文字は大きくできませんが、”拡大鏡”を使うことで大きくできます」

という機能も教えて頂きました。

 

さらに、ビデオ学習に、プリントがもれなくついてくることになり、

ノート(穴埋めのようなもの)を取りながらビデオを見ることで

理解がより深まるのでは?という機能も見せて頂きました。

 

 

まだ他にも教えて頂きましたが、

実際に使って見て、子どもたちが何というか、楽しみです!

 

 

それにしても、民間の教材は、とても熱心にユーザーの声を取り入れながら

開発が進んでるなあと思います。

これが学校でも使えるといいのになあ、と思います。

 

 

オマケ。

このかわいいペンは、アメリカで開発された「ペンアゲイン」という

三本指で使う面白いペンです。

長時間使っていても、疲れない!

これも担当の方に見せて頂いて、実際に使って見ると使いやすかった。

 

まだまだ色んなものが開発されていますね。

 

 

 

 


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