一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

3004   風鈴に一茶の蠅を吊るしけり  釣舟

2023年08月06日 | 

  風鈴の起源は、中国から僧侶が持ち帰ったものが青銅製の大きな「風鐸」であり、ガランガランという鈍い音には厄除けの意味があったらしい。その後小型化した風鈴にも呪術的な意味もあった、という。風鈴は、法然が「ふうれい」と名付けたことに由来すると言われている。

 風鈴は、おわん型の「本体」を糸で吊るし、内側に鳴らすための「舌(ぜつ)」を吊るし、風を受ける「短冊」を吊るす。構造的には3つの部品と糸の4つである。その短冊にどんな俳句を書こうか、と俳を作る私は考えた。

 風鈴の俳句としては「くろがねの秋の風鈴鳴りにけり 蛇笏」を思い出すが、風鈴の句はふさわしくないだろう。

「やれ打つな蠅が手をすり足をする 一茶」

「閑さや岩にしみ入る蝉の声 芭蕉」

「滝の上に水現れて落ちにけり 夜半」

とっさに思いついた夏の句を3句。上げ出したら切りがないのでこれ以上やめておくが、この中では、やはり一茶の蠅が面白いかなと、私は思った。あなたならどんな俳句を選びますか。

風鈴ではないが、風によって鳴るチャイム

 

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