関西電力は4日、大飯原発3、4号機(福井県おおい町)が再稼働した場合、2基の236万キロワットに加え、揚水発電の供給力が現在の想定よりも100万キロワット以上高まるとの見通しを明らかにした。原発が再稼働すれば揚水発電のくみ上げに必要な夜間の電力を確保できるため。猛暑だった10年夏並みの想定で供給力不足は7月が8%程度、8月が5%程度に縮小する。この程度であれば、節電と他電力会社からの追加の応援融通で供給力不足は回避できるという。
同日開かれた大阪府市エネルギー戦略会議で、関電の岩根茂樹副社長が示した。岩根副社長は大飯原発2基が再稼働した場合の需給見通しについて、「百数十万キロワット揚水が回復するので、かなりの需給ギャップが解消する」と説明した。
関電は今夏、猛暑で原発が全停止したままだと7月に19.3%、8月に16.3%の供給力不足が生じる恐れがあるとの需給見通しを出している。岩根副社長は会議後、報道陣に「6月後半も(需給状況は)きついかもしれない」と述べ、原発が全停止したままだと昨夏よりも早く節電要請期間に入る可能性に言及した。
(5月5日付け毎日新聞・電子版)
http://mainichi.jp/select/news/20120505k0000m020118000c.html