滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

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【1004/128:県幹部汚職容疑】農協システム導入収賄 起訴内容否認 / 大津地裁初公判 

2010-04-17 00:22:08 | Weblog
 農協のコンピューターシステム導入をめぐり、滋賀県内のソフトウエア開発会社に便宜を図った見返りに、現金約850万円を受け取ったとして収賄罪に問われた高島市マキノ町知内、前県商工観光労働部管理監古川久巳被告(56)=現総務部管理監、休職中=の初公判が16日、大津地裁(澤田正彦裁判長)であり、古川被告は「息子への賞与で、わいろだとは思わなかった」と起訴内容を否認した。

■県幹部 「息子の賞与かと」

 検察側は冒頭陳述で、古川被告がシステム導入を働きかけたJAの管理施設について国の補助事業認定を受けようと、農水省に陳情したと経過を説明。農協関係者らに同社のシステム導入を強く推薦したと主張した。

 起訴状などでは、古川被告は2005年3月に完成したJAグリーン近江(東近江市)の管理施設に、県内のソフトウエア開発会社のシステム採用を働きかけた見返りに、同年4月28日、社長から自己が管理する親族の口座に現金約850万円の振り込みをうけた、としている。

【関連ニュース番号:1002/19、2月2日;1001/118、1月17日;1001/89、1月14日など】

(4月16日付け京都新聞・電子版:17日付け朝日・毎日の電子版なども報道)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P20100416000114&genre=D1&area=S00
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20100417ddlk25040412000c.html

【県幹部、無罪を主張、JAシステム導入汚職 初公判/検察「謝礼要求」と指摘】

 JAグリーン近江(本店・東近江市)のシステム導入をめぐり、便宜を図った謝礼にコンサルタント会社長から現金約850万円を受け取ったとして収賄罪に問われた県総務部管理監の古川久巳被告(56)=高島市マキノ町知内=の初公判が16日、大津地裁であった。古川被告は「(現金は)息子への賞与で、私に対するわいろとは思っていなかった」と無罪を主張した。

 起訴状などによると、JAは2005年3月、野洲市のコンサル会社が開発したコメの生産出荷履歴を管理・公開するトレーサビリティーシステムを導入した。その際、県東京事務所に勤務し、県内の情報技術産業の支援を担当していた古川被告はJAに同社のシステムを推薦。導入後の05年4月28日、社長(贈賄罪の公訴時効成立)の指示で、同社に勤めていた長男名義の銀行口座に賞与名目で振り込まれた現金853万円を受けとったとされる。

 検察側は冒頭陳述で、古川被告はシステム導入を実現した社長に対し「もうかっているんだろ。土木やったら3%、建築やったら5%が相場」と紹介料のような数字を示して謝礼を要求したと指摘。その後社長は、古川被告に「お礼の件ですけど、月末に長男の口座に賞与ということで振り込んでおきます」と電話で伝えていたとした。

 一方、弁護側は「わいろを受けた認識はなかった」と無罪を主張。「早期に捜査に着手しながら、わざと贈賄者の時効が完成するまで聴き取りを遅らせて自白を得た」と指摘し、「憲法や刑事訴訟法に違反し、公訴は棄却されるべきだ」と主張した。

■被告とJA会合「冨士谷同席」検察、冒頭陳述で指摘

 検察側は冒頭陳述で、古川被告がJA側にシステム導入を勧める際、会合の場所に旧近江八幡市の市長で当時県議だった冨士谷英正氏の事務所が複数回使われ、冨士谷氏も同席していたと指摘した。

 検察側によると、会合は2003年8月~04年6月、近江八幡市内の冨士谷氏の事務所で3度あり、古川被告がコンサル会社のシステムについて「ぜひとも入れてやってほしい」などとJA側に推薦。うち2回の会合には古川被告とコンサル会社長、JA関係者のほかに冨士谷氏もいたとしている。さらに、冨士谷氏も同社のシステムを推薦していたことなどから、JAは同社のシステム導入を内部決定したと指摘した。

 冨士谷氏は朝日新聞の取材に対し、「場所を貸すように求めてきたのはJAだったと思う。ずっと会議に出ていたわけではないので話の内容も知らない。(システムの)推薦なんてしていない」と話した。一方、JA側は「把握しておらず、すぐに答えられない」と述べた。

(4月17日付け朝日新聞・電子版)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000001004170003



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