滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【1109/224:放射能汚染】放出放射線量、安全か異なる意見 福井で2つの講演会

2011-09-24 01:04:38 | Weblog
【写真:原発事故が発生した福島をはじめ、核実験など世界各国の実態について語る高田教授=23日、福井市の県中小企業産業大学校】

【写真:放射線が与える影響や被ばくのリスクについて語る崎山さん=23日、福井市の県生活学習館】

■「放出された放射線量は安全な範囲」

 東京電力福島第1原発事故に伴う放射線による影響や、健康被害の実態について学ぶ講演会が9月23日、福井市の県中小企業産業大学校で開かれた。講師の札幌医大高田純教授は、同原発付近で放射線量を測定した結果を踏まえ「今回福島で放出された放射線量は安全な範囲」と主張した。

 県内の中小企業経営者や大学教授らの有志団体「いのちとエネルギー研究会」が主催。約100人が聴講した。

 高田教授は4月上旬に同原発の門の前で放射線量を測定した結果、0・1ミリシーベルトだったことや、6月に南相馬、郡山、いわきの各市で放射性セシウムの住民の被ばく状況を調査したところ、いずれも安全とされる1~0・2ミリシーベルト以下だったと報告。「現在の放射線量は発生当時の10分の1以下。圧力容器や格納容器が無事だったので、懸念されたストロンチウムの放出はないとみられる」と説明した。

 牛肉の汚染についても「セシウムに汚染された牛肉を36キロ食べて1ミリシーベルトという計算。健康に影響ない」と話した。

■「低線量被ばくは安全ではない」

 東京電力福島第1原発事故で関心が高まっている放射線被害をテーマにした講演会が23日、福井市の県生活学習館で開かれた。講師の元放射線医学総合研究所主任研究官、崎山比早子さん(千葉県)は「低線量被ばくは決して安全ではない」と訴え、約120人が熱心に聞き入った。

 放射線被害の正しい知識を得ようと、7月に結成された市民グループ「サヨナラ原発福井ネットワーク」が開いた。

 崎山さんは、被ばく線量と発がんの関係などを話した。放射線でDNAが傷つけられ、修復されずに「変異」が蓄積されると発がんの恐れが高まると指摘。「発がんリスクにおける被ばく線量のしきい値はない」とする国際放射線防護委員会など4機関の主張を基に「放射線に安全量はないというのは国際的な合意事項。その前提に立ち防護すべきだ」と訴えた。

 ヨウ素剤の適切な服用や、チェルノブイリ事故によるセシウム137の高汚染地域の子どもの健康被害についても説明し、乳幼児を抱えた母親らは真剣な表情だった。

(9月23日付け福井新聞・電子版)

http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/30596.html




最新の画像もっと見る