滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【1006/144:知事選】滋賀力2010知事選 嘉田批判票奪い合い(読売新聞特集)

2010-06-19 23:55:51 | Weblog
■県議中心に主戦論/前回のリベンジ

【写真:自民党の参院選立候補予定者の事務所開きに出席する上野氏(左)=大津市で】

 「(元蔵相の)武村正義さんだって、知事時代が無駄ではなかったと言っている」「知事から衆院議員になった人もいる。国政を目指す志から外れるとは言えない」。5月27日、大津市内の企業の一室で、前自民党衆院議員の上野賢一郎氏(44)は、県議3人と2市長に囲まれ、知事選へ立候補するよう要請されていた。

 昨夏の衆院選滋賀1~4区で、自民党は上野氏を含めた候補4人が民主党候補に敗れ、県選出の国会議員はゼロに。昨年12月に県連会長に就任し、党再生に向けて始動した上野氏は、参院選滋賀選挙区の候補者を3月に公募でようやく擁立。知事選でも、水面下で独自候補の擁立を模索していたが、対応は事実上、後手に回っていた。

 そんな状況下、再選を目指す現職の嘉田由紀子氏(60)が4月下旬、自民党県連に支援を要請。これまでの経緯を踏まえれば、受け入れは難しかったが、内部では「もうあきらめて知事に寄ろう」「民主党よりも先に知事支援を打ち出したほうがいい」という意見も出始めた。

【写真:事務所開きで気勢を上げる丸岡氏(右から2人目)=大津市で】

 だが、嘉田氏の支援は見送られることになる。

 5月に政治資金パーティーを開くため、県連関係者は入場券販売に奔走したが、支援者の関心は参院選より知事選の方が高く、「まさか不戦敗じゃないだろうな」「はよ候補者、出さんかい」と突きつけられた。

 さらに、民主党県連と、嘉田氏を支持する政治団体「対話でつなごう滋賀の会」が、来春の県議選で過半数の議席獲得を目指し、選挙協力することで合意。「知事の仕業なのか。腹の内が読めん」。自民党県連内で、県議を中心に主戦論が再び高まった。

 結局、告示日まで残り約1か月という土壇場で、上野氏は出馬要請を受け入れ、離党して無所属で戦う道を選んだ。自民党関係者らの個人的な協力に支えられた選挙戦になりそうだが、5月の県連定期大会で、自ら「党は崩壊寸前」と指摘したように、県内の党員は1万人を切り、10年前の3分の1以下となった窮状は、回復の兆しを見せていない。
     ◇
 「嘉田知事のもったいないという言葉は、県民に使う金がもったいないという意味だ」

 前県労連議長の丸岡英明氏(61)(共産党推薦)は5月28日、共産党県委員会などで結成した「明るい滋賀県政をつくる会」の会合で、嘉田氏を痛烈に批判した。

 2006年の前回選で、嘉田氏が21万票以上獲得したのに対し、共産党が推した候補は7万票しか集められなかった。「我々も新幹線新駅やダムの建設に反対したのに、嘉田氏に票を奪われた」と、党県委員会の奥谷和美委員長は悔やむ。

 それだけに、嘉田氏が2月に出馬表明した以降、党県委員会は“対嘉田戦略”に集中。弱点をつくため、雇用促進や教育の充実など暮らしの向上に重点を置いた政策を訴えることを決めた。

 奥谷委員長らからの出馬要請を一時は断ったものの、2か月近く説得をされて出馬を決めた丸岡氏は「県民のためにも、4年前のリベンジ(雪辱)を果たす」と力を込める。

 ただ、丸岡氏と同様に、舌鋒(ぜっぽう)鋭く嘉田県政を追及する上野氏の登場で、批判票が奪い合いになる可能性も浮上。激しさを増す戦局に、陣営はさらなる戦略の必要性を感じている。

(この連載は浦野親典、横田加奈が担当しました)

【関連ニュース番号:1006/136、6月19日】

(6月19日付け読売新聞・電子版)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news/20100618-OYT8T01225.htm

【1006/143:議員定数削減】定数削減案を否決 大津市議会

2010-06-19 23:43:52 | Weblog
 大津市議会は6月18日の本会議で、議員定数を現行40から36に4減させる条例改正案を賛成少数で否決した。削減案を提出した目片信市長は否決後「市民にあらためて説明する」と話し、議会内での議論が進まない場合は9月議会に削減案を再提出する意向を示した。

 削減案は14日の市議会総務委員会で「本来は議会内で議論すべきだ」と反対意見が出され、否決されていた。本会議では「市が市民の意見を聴く努力をしていない」と継続審査を求める動議が会派・清正会の議員から提出されたが賛成少数で否決。採決に先立つ討論で「削減数は妥当。市民との距離を強める努力をすれば問題ない」とする賛成意見も挙がったが、削減案は賛成少数で否決された。

 否決を受け、目片市長は「まことに残念。市民の過半数の賛成はいただけると思う」と話した上で、議会には「否決で一件落着では困る。後は議会で議論することが大切だ」と述べた。「議会で話が進まない場合、9月議会に削減案を再提出するのか」との記者からの問いには「そういうことだ」と答えた。

 本会議では、同日提出された県議補選費用を計上した一般会計補正予算案など2議案を含む20議案を可決した。 (小西数紀)

【関連ニュース番号:1006/110、6月15日;1006/101、6月15日;1006/56、6月8日など】

(6月19日付け中日新聞・電子版:同日付け読売・朝日の電子版なども報道)

http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20100619/CK2010061902000004.html
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news/20100618-OYT8T01217.htm

【1006/142:反戦・平和活動】楽しく発信 米国で街頭インタビュー、大学生が映像製作 /滋賀

2010-06-19 23:34:21 | Weblog
◇「聞いたこと伝え、考えたい」--あす大津でワークショップ

 米ニューヨークで先月開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせて現地入りした大津市の大学生ら3人が、現地で行った街頭インタビューを約18分間のDVDにまとめた。20日には同世代の友人らを集め、同市内でワークショップを開く。学生らは「反戦や平和活動には近寄りがたいイメージもあるが、みんなが楽しく発信できる方法を作りたい」と話している。【稲生陽】

 デザイナーで今春立命館大に入学した今村未希さん(24)ら男女3人。4月29日から約1週間現地入りし、街頭で市民や警察官など50人以上に戦争や核兵器の意義などについて質問した。

 「どんな理由でも戦争は負の影響しか残さない」「誰もが使えない核は、(国家間の)軍事抑止力になり得ない」と反戦・核廃止の意見が大半を占めたが、中には「平和活動家は(軍事力や権力に)守られているから理想が言える」と冷ややかな見方もあった。今村さんは「日本でも海外でも、運動の中心にいる人は理想ばかり。思いは分かるが共感しづらい」と話す。

 DVDは平和への願いを歌ったジョン・レノンの曲「イマジン」に乗せ「聞いたことを伝えたい。そして一緒に考えたい」と結ぶ。3人は「世界では平和は簡単に壊されている。『誰かが何とかしてくれる』でなく、自分が感じたことを主張することが必要」として、今後もインタビューなどを重ねて不定期に冊子として発行していくという。

 ワークショップは20日午前10時、大津市木戸の木戸公民館。DVDの問い合わせは今村さん(mookgogogo@gmail.com)。

(6月19日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20100619ddlk25040422000c.html

【1006/141:人物紹介】湖国の人たち:オピニオン’10 田中三五郎さん (毎日新聞特集)

2010-06-19 23:28:31 | Weblog
◆自然と共生、針江の元伝統漁師・田中三五郎さん(89)=高島市

 ◇「もんどり」使いヨシ原で漁 水辺・針江の“生き字引”

 国の重要文化的景観に選定された「高島市針江・霜降(しもふり)の水辺景観」。湖岸のヨシ原をはじめとする日本の原風景とも称される自然が、カバタに代表される伝統的なわき水利用文化など人々の生活と一体になって“生きた博物館”として残る。最近は海外からも脚光を浴びる高島市新旭町針江。ここで生まれ育ち、米作りと湖岸で伝統の漁に数十年携わってきた“針江の生き字引”、田中三五郎さん(89)に地域の今昔などを語ってもらった。【塚原和俊】

 --針江を有名にしたのが、04年にNHKが放映した「映像詩 里山 命めぐる水辺」でした。針江の四季を、生き物やヨシ原での三五郎さんの漁などを通して描いています。国外でも紹介され、外国人観光客や海外メディアが次々と訪れるようになりました。針江大川の河口部のヨシ原に広がる池「中島」の「三五郎さんの舟着き場」は今や名所とも言えます。

 みな、お前のおかげで針江が有名になったというが、私には普通の生活。今は年寄って漁ができんのは残念やが。私が使っていた古い木舟は中島に残してある。中島では、私の姿を覚えているトンビが頭の上を舞って餌の魚をねだる。取った魚のいくらかを水辺の小箱に入れておくと、トンビはサッと取りに来る。投げてやると空中でつかむ。青サギはじっと見ていて、魚をくわえて飲み込む。

 --三五郎さんは米作りと漁で生活して来ましたが、本業は農業ですか。

 兵隊から帰ってきて家業の農業に就いたが、針江大川で父とおいさで漁(先に鳥の羽を付けた竹で水面をたたき、驚く魚を網に追い込む漁法)もしていた。今、大川で漁はしないが、アユ、ハヤ、ホンモロコがたくさん取れた。米作りしながら漁もする者は少なくなった。琵琶湖では昔、ギンギという名の鳴く魚が取れた。一度に150キロ取れたこともある。今は取れんが。食べてうまいし、結核の薬になるといい、魚屋に卸していた。梅雨時など琵琶湖の水位が上がると田が冠水して、入ってきたコイやフナがガバガバ取れた。今は湖周道路ができて堤防の役をし、水門もできた。

 --三五郎さんは「もんどり」という漁具を使って中島のヨシ原で漁をしていました。「もんどり」は筒状の網を三つの竹の輪でくくった漁具で、一方から魚が入り込むと出られなくなる仕掛けですね。

 夕方、「もんどり」をヨシの根元の水中に沈めておき、翌朝、引き揚げるとコイ、フナ、ナマズなどが入っている。朝霧の出る季節はヨシの間から昇る朝日がきれいだった。昼間は田で農作業。28歳の時かな、私は竹の輪や網目の寸法を工夫したすごい「もんどり」を作った。全部手作りし、50個くらい仕掛けていた。魚がよく取れて、面白くなって、だんだん漁師に軸足が移っていった。

 --もんどりの寸法の工夫とは。

 輪にする竹の長さを4尺(約121センチ)から3尺9寸(約118センチ)、3尺8寸(約115センチ)へと微妙に違えてある。網も綿でなく化繊を使って糸を細くし、網目は9分(約2・7センチ)。それを柿渋に浸して使った。だれもまねできなかった。盗まれたこともある。

 --今は奥さんのちか乃さん(84)とカバタの生活です。

 上水道はカルキのにおいがぷーんとして、使わん。カバタの今のコイは30年以上生きている。なついて、寄ってくる。知らん者が近づくと外へすーっと逃げよる。中島は水草が繁茂している。私は大川などの清掃には出られなくなったが、ヨシは焼かなあかん、水草は刈らなあかん。

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 ■提言

 ◇水や自然守り続けて
 私は数年前、自転車で転んで足を骨折して漁をやめ、田は人に貸し、漁具も人に譲った。針江を有名にできたのは置き土産。重要文化的景観になったのもうれしい。ところが、コイも泳ぐ近所の水路にごみが流れてくる。缶や瓶まで捨てる者がおる。散歩に出た時に拾っているが困ったものだ。きれいな針江の水や自然が残るよう守り続けてほしい。

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 ■人物略歴

 ◇たなか・さんごろう
 1921年5月、旧饗庭村(現・高島市新旭町)針江生まれ。高等小学校、青年学校を経て21歳で兵役に。陸軍飛行兵としてミャンマーやベトナムへ。終戦で帰郷後、農業と漁業。旧新旭町農業委員6期や農協理事、同町議を務める。48歳で公職をすべて辞退。以後、「漁師に重きを置きながら」針江の自然と共生の生活を営む。

(6月19日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20100619ddlk25040443000c.html


【1006/140:サラ金問題】県司法書士会:クレジット・サラ金、きょう電話相談

2010-06-19 23:19:41 | Weblog
 改正貸金業法施行に伴い、県司法書士会は6月19日午前10時~午後5時、電話相談「クレジット・サラ金・借りられなくなった人110番」を実施する。無料。

 改正法は18日に完全施行され、貸金業者から年収の3分の1以上の借り入れができなくなる。また、専業主婦など収入がない人は、配偶者の同意が必要となる。同会は「生活再建に向け、まずは相談を」と呼びかけている。

 19日は多重債務のほかに、生活保護や労働問題の相談も受け付ける。電話は2回線(077・527・5545、5576)で対応する。【前本麻有】

【関連ニュース番号:1006/59、6月9日;1005/185、5月27日;1005/66、5月12日】

(6月19日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20100619ddlk25040447000c.html