滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

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【0709/52:外国人労働者】不法滞在で摘発されたペルー人一家、長男の再来日夢見て帰国へ

2007-09-12 00:09:44 | Weblog

不法滞在で大阪入国管理局に摘発されたカルロス・カジャスさん(44)=湖南市=の一家4人のうち、在留資格のある長女カルラさん(20)を除く3人が、22日にペルーに帰国することが決まりました。「カジャス一家を支える会」は9日、湖南市三雲の三雲会館でお別れチャリティーコンサートを開き、就学ビザで再来日が可能な長男アロンソ君の学費や生活費などに充てる義援金を募りました(関連ニュース番号0707/23、7月7日)。

カジャスさんは生活苦のため1991年、日系人と偽り来日。その後、妻メルセデスさん(44)とカルラさん、アロンソ君(18)を日本に呼び寄せました。カジャスさんは3~4年ほど前から出頭を考えてきましたが、「子どもたちが友達と離れるのを嫌がり、せっかく覚えた仕事を辞めるのもつらかった」ため、日本に残ったとのことです。

今年2月、大阪入国管理局の職員が自宅を訪れ、カジャスさん夫妻は収容されました。県立野洲高サッカー部のアロンソ君から相談を受けた同高の先生らが同会を結成。同部員らや地元の湖南市でも有志らが在留許可を求める署名活動を続け、3月、集まった約8700人分を同入管に提出しました。

4月に両親は仮放免となりましたが、7月にカジャスさん夫妻とアロンソ君の強制退去処分が決まりました。カルラさんは昨秋に定住資格を持つ日系ブラジル人と結婚し、在留資格を得ていました。カジャスさんは「一家全員が残れると信じていた」とショックを受けました。だが、アロンソ君はいったんペルー帰国後、就学ビザで再び日本に入国できるため、「日本語しかできないアロンソのためにも」と帰国を決意しました。

9日のコンサートには支援者ら約40人が集まり、カジャスさん夫妻とアロンソ君も日本の歌謡曲などを楽しみました。最後に夫妻は「心から皆さん、ありがとう」と述べ、アロンソ君も「皆さんがいるから元気でいられます。募金ありがとう」とあいさつしました。

(9月11日付け読売、12日付け朝日、京都などが報道)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news001.htm