オペラグラスで鑑賞する

2014-10-12 00:35:15 | 絵画鑑賞、創作

  晴れ。

 何とか三時に起床して予定通り新幹線「はやぶさ」へ搭乗、一路東京を目指した。今回の目的はオルセー美術館展とウフィツィ美術館展、あわよくば…という強行軍である。まずは最大の目的であるオルセー美術館展へ。これがえらいこっちゃ。尋常でない混みっぷりでうんざり。絵の前に立てるのは極僅かの時間。どんどん押されるのである。これではじっくり筆触を鑑賞できまいに…。ムフ…。実は混雑を見越して今回はちゃんと用意して来ました。

 

 コイツだ。オペラグラス。機体は「ペンタックス 双眼鏡 Papilio 6.5×21」。これでじっくり鑑賞出来ました。近接距離50cmは伊達じゃない。細かな筆触までくっきりはっきり見えます。もうコレは手放せない。

 オルセー展ではいろいろ出会えました。最大の感動はシスレーの「ポールマロリーの洪水」にまた会えた事。いつ見ても澄んだ色彩と力強い筆触。あんな澄んだ空を描けるようになりたいものです。次に一度見たかったカバネルの「ヴィーナスの誕生」。先日から何度も書いてるポルノ絵画である。いや、真っ白で嫌らしかったぁ~(笑)。予告通りにポスターも購入(笑その2)。ポスターの色味はイマイチだが、図録はバッチリです。無論、言うに及ばず他の来ている絵もいいものばかり。アンリ・ファンタン・ラトゥールの菊の花の絵、マネのアスパラガス、どれも実際に見たかった絵ばかり。人ごみさえなければ最高ですね。昼食後、既に疲れ切った体を動かしてウフィツィ美術館展。こっちは随分空いていた。五百年も前に描かれた絵に出会えるんだから貴重だと思うんですがね。ま、空いているということはいいことである(笑)。

 疲れ切ったので帰りの新幹線の時間を早め、少し公園を散歩して気付いた。「北斎 ボストン美術館展」をやっている(!)。コッチを見る時間は既に無かった(四十五分でダッシュ鑑賞なんて無理です)ので、がっくりしていると、なんと、上野の森美術館ではアートミュージアムだけにも入れる。一応、図録だけ購入しときました。「大半が版画だから図録でもいいか」と自分に言い聞かせて購入。カステラを購入し、帰還。吉野家で(なぜか)豚丼を夕食に食べてバカーの猛威に晒されながら無事に帰宅出来ましたとさ。

 毎度思うが、東京の街って臭いね。地下鉄に乗った瞬間思わず「うっ」と唸って口元を押さえてしまった。人が多過ぎる位多いから仕方ないんでしょうが、田舎もんには我慢ならないものです。それと、美術展で車いすに乗って来ている人を、誰も通してあげないあの無感情さは如何なものでしょう。彼らはぜんぜん絵の前に行けないし、そもそも立ってる人の壁が目の前にあってはまともに鑑賞なんて出来ないのではないでしょうか。絵の前で携帯電話いじってる馬鹿野郎もいたりと首を傾げたくなるような光景が目についた。飛び膝蹴りでもかませば良かったか。

 

 サヨナラ東京、またいつか

 


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