
大抵の月が、30日か31日なのに、どうして2月だけ28日なのか?
31日ある月の1日を、2月に2ヵ月分まわせば、1年間総ての月が30日か31日にできるのに・・・?
調べたところ、英語の月名の起源が古代ローマ時代にまでさかのぼり、当時、1年の始まりは「3月」で、1年365日を、31日と30日を交互に割り当て、最後の月の2月を調整月としていた名残りという。
真冬の2月
を嫌い、早く送りやりたくて28日にしたわけではないらしい・・・。
現在にいたる詳しい経緯は、次の通り興味深い。
日本では、1月、2月、3月…。陰暦では、睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、葉月、長月、神無月、霜月、師走だ。
ローマの開祖ロムルスが紀元前753年に制定したとされる「ロムルス暦」では、1年を304日としてそれを10ヶ月に分けていた。
月の呼び名は、第1月から第4月までにローマの神の名を当て、それぞれ、Martius(軍神)、Aprilis (美の女神)、Maius(豊壌の神)、Junius (結婚の神)と呼んでいた。
続く第5月から第10月までにはそれぞれラテン語の数字を当てはめた(参照:下表)。
では、365―304=61日間はどうしたかというと、この季節(現在の暦では1月と2月)は冬で生物が活動できないためとくに呼び名がなかったという。暦上は存在しない日々を、人々はどんなふうに暮らしていたのだろうか。
次に使われたのは、ローマ王ユマ・ポンピリウスが紀元前710年に制定した暦(ユマ暦)。
1年を355日とし、ロムルス暦では名称のなかった日々を第11月と第12月として加えて12ヶ月とし、それぞれJanuarius(ローマの門の神ヤヌスから)、Februarius(贖罪の神フェブルスから)と名付けた。第12月は、「1年間の罪をつぐなう」という意味だった。
紀元前153年、ユマ暦に大改革が加えられた。
“Januarius”は「門の神」なので、1年の冒頭にもってくるべきとして、月の順序を2ヶ月後ろにずらした。月の呼び名はそのままにしたから、神の名からとられた月はともかく、数字名の月はその結果妙なことになった。
本来の数字と実際の年始めからの順序が2ヶ月ずれることになった。
例えば、Octoberの“okto”はラテン語で「8」を意味する(oktopusは足が「8」本ある、タコ)が、現在の月では「10月」になってしまった。
さて、現在使われているグレゴリ暦のもとになったのが、ユリウス・カエサルが紀元前46年に採用した暦。
これまでのローマ暦は太陰暦だったが、彼はエジプトに遠征した際に太陽暦を知り、天文学者に命じて新しい暦を作らせた。
ユリウス暦は、1年の長さを365.25日、平年を365日とし、閏年を4年に1度設けるようにした。
当初のユリウス暦では、ユマ暦からの伝統を受け継ぎ、1年の始まりをMartius(3月)としていた。奇数番目の月は「大の月」で31日、偶数番目の月は「小の月」で30日としたが、これだと平年では366日となってしまうため、最後の月Februarius(2月)を29日とした。しかし、実際には、現在2月は28日しかなく、これはどうしたことか。
カエサルは、自分の生まれ月であるQuintilis(7月)を自分の名前をとってJuliusと改称した。これが現在、英語のJulyの由来。
カエサルの跡を継ぎ、初代ローマ皇帝となったアウグストゥスもまたSextilis(8月)をAugustusと変えている。実はこの際、アウグストゥスは、Augustus(8月)が「小の月」であることを不満として、もともと平年では29日しかないFebruarius(2月)からさらに1日に引っ張ってきて28日とし、Augustus(8月)を強引に「大の月」31日にしてしまった。
現在に残っているローマ皇帝の名前はこの2人だけだが、他にも自分の名前をちゃっかり月名にした皇帝がいた。
例えば、ネロは4月をNeroneusと改称し、「五賢帝」の一人アントニヌス・ピウスは9月をAntoninusと変えるなど、他にもたくさんいた。ただ、いずれの場合も、死後再びもとの名称に戻され、生き残ることはできなかった。
[ 「曜日」の起源 ]


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31日ある月の1日を、2月に2ヵ月分まわせば、1年間総ての月が30日か31日にできるのに・・・?
調べたところ、英語の月名の起源が古代ローマ時代にまでさかのぼり、当時、1年の始まりは「3月」で、1年365日を、31日と30日を交互に割り当て、最後の月の2月を調整月としていた名残りという。


現在にいたる詳しい経緯は、次の通り興味深い。
日本では、1月、2月、3月…。陰暦では、睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、葉月、長月、神無月、霜月、師走だ。
ローマの開祖ロムルスが紀元前753年に制定したとされる「ロムルス暦」では、1年を304日としてそれを10ヶ月に分けていた。
月の呼び名は、第1月から第4月までにローマの神の名を当て、それぞれ、Martius(軍神)、Aprilis (美の女神)、Maius(豊壌の神)、Junius (結婚の神)と呼んでいた。
続く第5月から第10月までにはそれぞれラテン語の数字を当てはめた(参照:下表)。
では、365―304=61日間はどうしたかというと、この季節(現在の暦では1月と2月)は冬で生物が活動できないためとくに呼び名がなかったという。暦上は存在しない日々を、人々はどんなふうに暮らしていたのだろうか。
次に使われたのは、ローマ王ユマ・ポンピリウスが紀元前710年に制定した暦(ユマ暦)。
1年を355日とし、ロムルス暦では名称のなかった日々を第11月と第12月として加えて12ヶ月とし、それぞれJanuarius(ローマの門の神ヤヌスから)、Februarius(贖罪の神フェブルスから)と名付けた。第12月は、「1年間の罪をつぐなう」という意味だった。
紀元前153年、ユマ暦に大改革が加えられた。
“Januarius”は「門の神」なので、1年の冒頭にもってくるべきとして、月の順序を2ヶ月後ろにずらした。月の呼び名はそのままにしたから、神の名からとられた月はともかく、数字名の月はその結果妙なことになった。
本来の数字と実際の年始めからの順序が2ヶ月ずれることになった。
例えば、Octoberの“okto”はラテン語で「8」を意味する(oktopusは足が「8」本ある、タコ)が、現在の月では「10月」になってしまった。
さて、現在使われているグレゴリ暦のもとになったのが、ユリウス・カエサルが紀元前46年に採用した暦。
これまでのローマ暦は太陰暦だったが、彼はエジプトに遠征した際に太陽暦を知り、天文学者に命じて新しい暦を作らせた。
ユリウス暦は、1年の長さを365.25日、平年を365日とし、閏年を4年に1度設けるようにした。
当初のユリウス暦では、ユマ暦からの伝統を受け継ぎ、1年の始まりをMartius(3月)としていた。奇数番目の月は「大の月」で31日、偶数番目の月は「小の月」で30日としたが、これだと平年では366日となってしまうため、最後の月Februarius(2月)を29日とした。しかし、実際には、現在2月は28日しかなく、これはどうしたことか。
カエサルは、自分の生まれ月であるQuintilis(7月)を自分の名前をとってJuliusと改称した。これが現在、英語のJulyの由来。
カエサルの跡を継ぎ、初代ローマ皇帝となったアウグストゥスもまたSextilis(8月)をAugustusと変えている。実はこの際、アウグストゥスは、Augustus(8月)が「小の月」であることを不満として、もともと平年では29日しかないFebruarius(2月)からさらに1日に引っ張ってきて28日とし、Augustus(8月)を強引に「大の月」31日にしてしまった。
現在に残っているローマ皇帝の名前はこの2人だけだが、他にも自分の名前をちゃっかり月名にした皇帝がいた。
例えば、ネロは4月をNeroneusと改称し、「五賢帝」の一人アントニヌス・ピウスは9月をAntoninusと変えるなど、他にもたくさんいた。ただ、いずれの場合も、死後再びもとの名称に戻され、生き残ることはできなかった。
日本 | <ロムルス暦> | →ユマ暦改訂 | →ユリウス暦以降 | →現在の英語 |
1月 | Martius(軍神マルス) | →Janiarius | →Janiarius | →January |
2月 | Aprilis(美の女神アフロディテ | → Februarius | →Februarius | →February |
3月 | Maius(豊壌の神マイアから | →Martius | →Martius | →March |
4月 | Junius(結婚の神ユノーから | →Aprilis | →Aprilis | →April |
5月 | Quintilis(ラテンの数字の5 | →Maius | →Maius | →May |
6月 | Sextilis(ラテンの数字の6 | →Junius | →Junius | →June |
7月 | September(ラテンの数字の7 | →Quintilis | →Julius | →July |
8月 | October(ラテンの数字の8 | →Sextilis | →Augustus | →August |
9月 | November(ラテンの数字の9 | →September | →September | →September |
10月 | December(ラテンの数字の10 | →October | →October | →October |
11月 | ─ | →November | →November | →November |
12月 | ─ | →December | →December | →December |



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3.13(金) 1853 PV 342 IP 1548 位 / 1198172ブログ
この2月28日まで、というのがずっと疑問で、どうして?なんてこのあいだブログにアップして、教えてもらったんだけど、
iinaさんとこのもすごく詳しくて納得(笑) 7月、8月の名を冠した月名は知ってましたが、あとの由来もこれでばっちり。 勉強になりました
2月は惜しいことに、「肉の日」がなくなりわが家では肉のお預けになってしまいました。
実はそんなことはなく、
翌日3/1が、「肉の日」になり、すき焼きをたべました。
お勉強になりました
年により由来があるのでしょうか!
水菜の辛子和えを、ご馳走さま。
お酒のつまみにいいですよ。
ちょっと飲みたい気分にちょうどいいです。
じつは、13日の金曜日は他人事ではありませんでした。
もらい事故で、フロントを大破。
信号内で2台が衝突し、その反動で1台がぶつかってきた次第。
当方に自失ゼロになる筈ですが、新車にして7ヶ月だというのに・・・。
飲むゾ。
(ムツゴロウ)さん へ
なるほど、29日は「肉の日」ですか、よく考えますね。
安売り日がなくならずに良かったですね。
iinaも近くの肉屋さんをさがしてみようかな。
もっとも、iinaの場合は、牧場に行くと鮮度の高い肉を
安く手に入れることができます。
好物の牛刺しも買いますよ。
(まみ)さん へ
梅と妖精ブログの背景にある菜の花に、白い蝶はiinaも
気に入っています。
もうすぐ春ですね。
ずっと知りたかったことが、わかりました。
ローマ人の物語全部読んだんだけど。
まず1巻を手にしてみたいと思いました。
JulyとAugustusが、ローマ皇帝にイワレがあるとは知っていますが、詳しい
経緯までは分からないし、塩野七生も触れず仕舞いでしたか。
iinaさんには、尊敬してしまいます!!
あっぱれ!\(゜ロ\)(/ロ゜)/
ライムグリーンさんは、映画がお好きだということは冒頭で目にしましたが、では宇宙のことに関心はありますか。
ひとつの話題なので、興味をもてると善いのですが・・・。
「 宇宙の広さ 」
「 ビッグバンから 」
「 宇宙は大家族 」
「 宇宙の果て 」
「 宇宙人発見 」
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/638bab95367f0ace4d5350321d630532
ことしも、2ヵ月分を一枚にするカレンダーでは残り一枚になりました。
そういえば、どうして一年は12ヵ月あるのでしょうか ❔
紀元前753年制定の「ロムルス暦」では、一年をキリの良い10ヵ月に分けていたそうです・・・( ^ω^)。