人・企業・地域を元気に!いでっちの奮戦記

イデアパートナーズ㈱の井手修身(おさむ)の地域再生、観光地活性化に関する人・企業・地域の様々なエピソードを紹介する日記。

主婦が名物ガイドに変身(コラムより)

2007年11月11日 | Weblog
今秋、久留米市の草野地区で地元のガイドが案内する
「久留米ほとめき歩き」が開催中されている。
 http://www.kttnet.co.jp/kurume-convention/category/00233.htm

中世に豪族・草野氏の城下町として、江戸時代には日田往還の宿駅
として栄えた草野地区は、今も古い家並みが残っている。

この地区を多くの人に知ってもらおうと、昨年、公民館長や有志が集まり
「お宝探しマップ」づくりが行われた。

実際に歩いてマップづくりが始まると、「ガイドをして参加者をもてなそう」
という意見が出た。

白羽の矢が当たったのは話し合いに参加していた主婦5~6人。
当初は「私たちにはできない。」の一点張りだったが、ガイドの練習を
重ねていくうちに本人たちの意識が変わった。

歴史を感じさせる民家に「一般客に家を開放してください」と声をかける
ようになったのだ。

中でも元保育士だった大塚寿美子さんは、案内する施設を
スケッチブックで紙芝居仕立てに描いて、穏やかな口調で語りかけた
ところ、思わぬ反響を呼んだ。

そうしてガイドを始めて一年。
大塚さんは今や草野地区のカリスマガイド的存在だ。

尻込みしていた主婦たちがガイドに取り組むようになったのは、
自分たちの「まちの宝」に気づいたからだ。

古い家や通りにまつわるエピソードは、自分や夫の先祖が関わる
「自分史の舞台」なのである。

まち歩きガイドは難しい歴史ではなく、自分との関わりを語れば良いのである。

さて、当初話し合いには男性陣も多く集まった。

しかし一年後、残った男性は公民館長ただ一人。

あとは皆女性だ。これは何も久留米に限った話ではない。

まちおこしは男性主導で進みがち。だが、いざ現場で行動を起こすのは女性だ。
このギャップに地域振興の課題が隠れているように思う。