日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

熊谷達也「七夕しぐれ」

2009-06-24 | 読書
小学生が主人公の本の話題
読みたい本がめじろ押しの時と
本屋さんで途方に暮れる時がある。

熊谷達也は直木賞を取った「邂逅の森」に連なる
マタギや東北地方を色濃く描いた一連の作品が好きで、チェックしている作家だ。



「七夕しぐれ」は自伝的小説なのか?
小説と思い読み進めていると
作家に自白が入り、結構うっとうしい。

東北の田舎から仙台に転向してきた小学5年生が主人公
ぼろ家に住んで近所の仲良しが出来たのもつかの間
教室では「無視」されている仲良し

いわれも無い差別に苦しみつつも達観している仲良し2人
家が2人の近所と知り、差別の目を向けられ、いじめられる。
「正義」と「友情」に芽生え
「恋心」も加わり憤然といわれ無き差別と闘う。

企ては成功裏に終わったが
クラスの人間関係はさほど改善されず、恋心も達成できず
あっけなく父親の仕事で元の田舎に戻る。

何事も小説のように一気呵成に旨く行く日常は少ないし
頑張った事に皆が感動してくれることも滅多にない。

緩やかな坂道を上り気づいたら峠にきていた・・それが生活。

それにしても、いわれ無き差別が政治の世界でも闊歩しているのには驚く
坊ちゃん総理が苦労人の同僚議員をおとしめる発言をしたなんて
小学生にも軽べつされる振るまいではないか。

国会議事堂のてっぺんから告発のビラをまかないと・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする