日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

椹野道流「壺中の天」超常現象

2009-06-10 | 読書
先日、電車のお隣の若い女性
座るなり厚い本を開いてかぶりつくように読み出した。
「1Q84」村上春樹著
その日は丁度発売日、いとおしそうに表紙をやさしくなでてから開いた。
発売から12日目にして8刷になり上下で100万部を越えた本

私は「超人気」なものは避けて通りたい
テレビの視聴率ランキングでも、ランク外の番組を見ていた方が嬉しい
へそ曲がりなところが好きだったりするひねくれ者だ。
「1Q84」は書店の関心が薄れて頃しか読まないだろう・・

今日取り上げる本は、新聞の書籍広告にひっそりと掲載されていた。
鬼籍通覧「壺中の天」題名も気に入ったし
法医学教室メディカルミステリーシリーズとあるは
検死官ドクタースカーペッタを思わせて、期待が高まる。



検死を担当している法医学者(?)達の意外な陽気さ(大阪人のためか?)
昼食へ行くの途上で遭遇してしまった頭から血を出しているホトケ
イザ検死・の前に忽然と消えた遺体
刑事そっちのけのグループ活動による犯人探し
最後にはあちこちのパーツがカチィッとはめ込まれて
事件が解決するのがミステリーの醍醐味・・のはず
・・ところが、帯の「謎のあとに残るのは、狂気のみ」のはず
「狂気」は作者のMICHIRU FUSHINO 氏の様だ。

ネットで調べても「法医学者・医師・小説家」など書いてあるものの
年齢不詳・姿形不明
その割には著作が多いし、ファンクラブもあるみたいだ。

・・ま・作者はともかく
唯の(普通の)ミステリーではなかった。
犯人が捕まり、事件が解決と期待をオキザリにして
謎の後に残るのは狂気ならぬホラーかオカルト
ルミノール反応の薬剤を詳細に記した専門性はさすがと思わせ
科学的根拠のない終焉。
化学・現実・心理を突き詰めると、超常現象が見えてきてしまうのだろうか?

わき目を振らず一気読みをして、ウッチャリに合った気分
それでも
緻密に解決を期待しない方にお進めの1冊です (意味不明か?)
コメント
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