先程読み終えた一冊
原田マハ著「楽園のカンヴァス」新潮出版刊 (文庫)
面白くって直ぐにアップする気になった。
大原美術館で監視員をしている女性
美術品を守る為に監視をしているが展示作品に見入ってしまう。
深く作品に入り込み、ただならぬ監視員の気配が漂う。
ある日館長室に呼ばれて監視員からキューレーターの任務を負う。
そこから物語は15年前にさかのぼり、
チューリッヒのコレクターのお屋敷の濃密な7日間に飛ぶ。
アンリ・ルソーの「夢」
日本女性と共に呼ばれたのはニューヨークのMoMA美術館の男のキューレータ
「夢」に酷似した「夢をみた」真贋を問われて呼ばれた男女
7日間、屋敷内で別々に古びた物語を読み
その結果真贋を含めた講評を競わされる。
富豪のコレクターが講評を審査し、
「夢をみた」の今後をいづれかに託す、約束をする。
その間、MoMA美術館の男性が人違いだったり
女性の秘密が暴かれたり、背景の欲望が見えて
実にミステリアス。
この連休急いで読んでしまわないように大事に読み進めた。
原田マハは森美術館の設立準備室に在籍したり、MoMAに研修に行ったりと
小説家になる前の経歴を見るとこの小説がなるほど、と思われる。
解説の高階秀爾氏は大原美術館の館長、美術評論家
「美術史とミステリーは相性がいい」と言う。
美術鑑定では謎解きの苦労と興奮、最後に真相
ミステリーと同じ仮定と過程・・なるほど
ミステリーも大好きだし、絵画鑑賞も大好き
原田マハも大好きになりそう・・
6月には「星がひとつほしいとの祈り」を読んでいたし
「太陽の棘」も読んでいた。
これから、読みつづける作家になりそうだ。