新聞広告で知った一冊
松家仁之著「火山のふもとで」新潮社文庫刊
https://www.shinchosha.co.jp/book/105571/
帯には「読売文学賞受賞」の文字だが
初めて知った作家、
カバーの裏には
「僕が入所した村井設計事務所は、
毎年7月末になると、北浅間の夏の家に仕事場を移動する」
これってレーモンド事務所のこと?
浅間山が噴火傾向にあって、大変だった物語か??
推測で読み始めると、設計事務所のリアルが、、
設計事務所とゆかりのある作家か??
どちらも当てはまらなかったが
目新しい事件が起こるわけでなく
若手の建築家(卵?)が先輩に揉まれて
個人的(?)なことに翻弄されつつ成長する。
建築関係でない人が興味ある物語なのか?
疑問に思いつつ、入れ込みつつ読了
もう一度帯を見ると
「若き建築家の成長とひとなつの恋」
とあって、そんな単純でもないけどなあ〜〜
昔の設計事務所は確かに、
夏の暑い最中に鉛筆で線を引いたり
文字を書いたりするのはしんどかった、と思う。
だけど夏の間に涼しいところに行くほど
ゆとりがあったのだろうか?
コンペなのに家具のデザインや
使い勝手まで検討をするのだろうか?
物語は面白いけど、
細部は疑問だらけの物語でした。
しかも松家氏は設計関係ではなく、編集者だった。
ひょっとして、建築紙の編集者?
解説文にそんなことは書いてなかった。
中盤までそんな疑問と道連れに読んだ一冊でした。
巻末には「先生は吉村順三とは異なるとある。