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永平寺・總持寺祖院・瑞龍寺の名宝展

2016-08-19 00:18:55 | 美術館・博物館
残暑厳しい中、富山県水墨美術館で開催中の北陸の三名刹
「永平寺・總持寺祖院・瑞龍寺の名宝」展へ伺いました。
狩野尚信の達磨図(部分、江戸時代、瑞龍寺蔵)が描かれた
パンフレット、その表面には「北陸は宝庫です。」と
裏面には「雪舟が、くる。秀吉が、くる。探幽が、くる。
と期待を抱かせる文字が並んでおりました。
達磨図(部分)狩野元信、江戸時代、瑞龍寺
展示室は二室で、
一室目は最初は、道元が創建され770年の歴史の禅の修行道場
大本山永平寺で、江戸時代の境内図が出迎えてくれます。
次に目を向けると
狩野探幽の「四季花鳥図)から春と夏(後期は秋と冬)
余白が充分にとられた画面に、細部まで描かれた花や鳥を
配した構成は、目にもやさしく気品が漂っており、
流石、探幽と叫びたくなりました。
春 
二番目は、永平寺から80年後瑩山紹瑾により、能登の門前に
曹洞宗の礎となる總持寺が創建されたが、明治44年に火災を機に
本山は横浜へ移転し、總持寺祖院と改称されております。
「花鳥図」伝狩野元信筆、 室町時代は古色びており、
右隻は漢画でみられる真直ぐな表現がなされており、
左隻は、中央の空間の妙が、襖絵の一部と思わせます。

十六羅漢図より、明時代

一室の終わりは、高岡にある曹洞宗の名刹「瑞龍寺」で、
加賀藩三代目前田利常が二代目利長の菩提寺として建立され
400年が過ぎ、山門、仏殿と法堂が国宝に指定されています。
狩野派三代が並べられております。
元信より、やはり探幽はすてき。
竹菊雀図、一幅 狩野探幽筆 承応4年(1602~74)

天才肌の探幽に対して、下手の安信という俗称もありますが
鴛鴦図 一幅 狩野安信(1613~85)慶安元年(1648)

達磨図、一幅 狩野尚信筆 承応4年(1655)

第二室ではすべてが瑞龍寺の所蔵品で
禅宗絵画や等)に
達磨図 雪舟等楊筆 室町時代

「樫鳥図」松花堂昭乗筆 玉舟宗璠賛、江戸時代

織田信長の書の次は豊臣秀吉です。
なかなかきれいな字なんですね?
消息 豊臣秀吉筆 文禄3~5年

「宸翰消息」後陽成天皇筆 慶長10年(1605)重要文化財
天皇筆となりますと装幀が素晴らしいですね。


禅のこころに触れる貴重な機会になりました。