ホクトマンのアドブログ

アドベンチャープログラムを愛するすべての人と、そうでもないすべての人へ。ひとりごと、今思うこと、泣き言、楽しか

野球の友人と再会。

2015-02-19 | 雑念
ほとんど高校以下の友人だった人間との交流はない。

しかしそれでもブログを読んでいるという小学校からの友人、いや小中学校で野球を通しての友人が連絡をくれた。

そしてジャングルに住む小動物のような警戒心の強い僕は「保険の勧誘かな?」もしくは「僕のこの境遇を嘲笑って優越感に浸ろうと?」というモノの見方をしてしまう。

だから昔の友人に会うのも忌み嫌っているのだが…

彼はスポーツ推薦で高校へ。僕は理数コースを推薦で合格し、学校も世界も違う場所へと進んだ僕たちは中学校での部活動3年間を最後にピタリと交流は途絶えた。

僕は小学生の時の記憶はほぼ無い。そして中学校もポイントでうっすら残っている程度である。

ただ彼とはその中でも小学生の時にはよく話をしていたような気がする。そしてあの無愛想だったあの頃の僕を唯一笑わせてくれたひとりだった。

ガストで待ち合わせた。
もう20数年振りにあった。
身構える。

少しずつ昔の話をしながら自然に緊張していた心が解けていく。

ガストというジャングルは普通のファミレスになり、ゴリラの集団だと思っていた周りの動物たちは普通のゴリラに似たおばさん達に、解けていった。

そして小学生の頃に笑わせてくれた彼は20数年振りに話しても笑わせてくれた。

いつまでたっても保険の話や、蔑んだ態度を取らない。ただただ昔話を楽しんでいる。そして同窓会が嫌い、野球のバカな話、仕事の大変さ、ハスラーのこと、車の話。

こいつ本当に俺のことを心配に思ってアポ取ってきたのか?

と気づいた頃にはもう5時間くらいは立っていた。

あっという間の閉店時間。
えっ?ガストって閉まるの?
あっ、でも閉まらず24時間だったら朝までいたかもしれないから助かった。

彼は明日も仕事らしい。
そんな大変な時間を取って瀕死のハスラー野郎に声掛けてくれた彼の優しさは20数年経っても変わっていなかった。

当時から確かに優しいジェントルマンだったような記憶が蘇る。

そしてなんとなく閉店が僕たちを店外へ追い出し、「じゃ!」と簡単な挨拶。まるで、また学校で!と言うくらいの気軽さで別れた。

20数年経っても同じだ。

優しさが目に染みた。
しょうがないからモンハンアイルー目薬を差した。

もう深夜になった真っ暗な道路を車で走る。
今日の寝床探しとコンビニでパンでも買おうと停まったら、携帯に着信が。

彼からだ。
おいおい、別れてから保険の勧誘かよ!
それとも何かの捨て台詞か?

僕「もしもし?なに?」
彼「…っつ」
僕「えっ?」
彼「すーつ」
僕「えっ?なに?」
彼「ないんやろ?スーツ。言い忘れてたけどスーツあるからサイズが合うなら貸すけど」

最後まで彼の優しさが溢れていた。