その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

山の四季

2012年02月17日 | Weblog

 

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山の四季

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歳時記がとらえた日本の山の四季

俳句で山が季語となる場合は

たとえば「春の山」とか「冬の山」といった

誰にでもわかる言い回しですが

歳時記の世界ではもっと擬人化された表現があります

新聞や小説などにも時々出てくる

「山笑う」がその一つです

「故郷やどちらを見ても山笑ふ」 正岡子規

「山笑う野はさざ波の光満ち」 手塚順

「山笑う」は春の季語なのです

木々の芽吹きはまだ始まったばかり

或いはまだ芽吹かない山でもどことなく潤いがあって

暖かな日差しを浴びて如何にも上機嫌にみえます

それが「山笑う」です

春以外の季節の山の表現はというと

夏は「山滴る」  秋は「山装う」 冬は「山眠る」です

一度や二度耳にした言葉ではないでしょうか

どの季節も実感が伴ってきますね

今年は遅くまで積雪がたくさん残っています

山が笑いすぎて雪崩にならないことを祈りながら

春を謳歌したいですね

 

 

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紅梅

2012年02月16日 | Weblog

 

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紅梅

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紅梅の開花時期は

2月初めから4月頃までと

桜と比べると裂き方も散り方もゆっくりで

長く花が楽しめます

花弁は人へと八重があり色も種類が以外に多い

薄紅梅、中紅梅、濃紅梅

さまざまな種類の花が春を彩りますが

俳句の中でたんに紅梅といえば

中紅梅を指すそうです

梅というと白梅を指すように

古くから白梅の地位は揺るぎないものですから

「紅梅」という季語が独立して生まれたそうです

又開花時期が異なるために分化した一因とも言われます

「万葉集」の時代は白梅が、平安時代は「紅梅」が

もてはやされ、時代によって人の好みも変わるようです

・・・

「紅梅の紅の通へる幹ならん」 高浜虚子

 

ようやく先日来の雨に触発されたのか

赤ちゃんが産声を上げるように

紅梅の花も産声を上げたような気がしました

 

 

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如月(きさらぎ)

2012年02月15日 | Weblog

 

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如月

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 二月もすでに真ん中あたりになってしまいましたが

如月は旧暦の二月の異称

新暦の2月後半から3月にかけてを言います

まだ寒いこともあって衣服を重ねて着ることから

衣更着(きさらぎ)とも書きます

二月は毎日二分ずつ日脚が伸びています

「春は名のみの風の寒さや」と早春譜が

口をついて出てくるという人多いかと思います

冬の長い国ロシア語には「光の春」という言葉があります

日本にも「春光」「風光る」「麗らか」「逃げ水」など

春の季語には太陽の光に関わるものが多くあります

春を待ち焦がれるのは洋の東西を問わないのですね

日本人の微妙な光の変化も見逃さない

デリケートさは自慢してもよいかも

そしてカメラマンはその点光と影に

一喜一憂して一年を過ごします

光の微妙は感覚は日本人の機微に通じる

感性を持ち合わせているから

美しい写真が写せるのかもしれない 

 

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バレンタインデー

2012年02月14日 | Weblog

 

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バレンタインデー

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同じ人生を生きるのに

愛するものを一つでも多く持っているということは

とても素敵なことです

犬や猫、そのほかの動物でも愛することは

なんとロマンチックなことでしょう

嫉妬や片思いや独占欲や絶望を

人は知っているからなのです

特に孤独のなんたるかを知っているから

・・・

恋愛には批判精神という苦味あってこそ

甘味が倍加されると思うのです

さてさてあなたが貰うチョコの甘みがいかがでしょう(笑)

恋愛はあとで、じぃ~と思い返して

反芻するところに妙味があるのだと思います

そうやってると、二度でも三度でも

楽しい気分になれるものです

・・・

今年はチョコはちっちゃくも

そして安いチョコでも

そのチョコに添えられているメッセージが

心をこめて書かれた言葉が重要

特に昨年の災害以降絆を求めて

ただ送り合うだけでは意味がないと・・

少しでも心を通じ合わせていたい思いが

今年のチョコにも表れているそうです

あなたのチョコにはどんなメッセージが書かれてましたか

え?もらってない書かれてない・・

きっと直接聞いたんですね

 

 

 

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日脚伸ぶ

2012年02月13日 | Weblog

 

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日脚伸ぶ

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 「短日」といって冬の暮は早い

一年で最も昼間が短いのは冬至

冬至を過ぎると 今度は昼間の時間が少なくなり

一日一日と日が伸びてゆきます

これを俳句の世界では「日脚伸ぶ」といいます

「伸ぶ」は「伸びる」の文語です

その伸び方はほんのわずかずつなので

先人たちはそれを「畳の目ひとつずつ」と

表現しました・・もしかすると「畳の目」も

分からない言葉になっているのかもしれませんね

話がそれましたが~~それほどゆっくりとしたことを

「日脚伸ぶ」と表現したのです

しかしふとある日それを実感することがあります

冬も終わりに近づいた1月中旬から2月にかけて

まだまだ寒さが残るものの

少しずつ気温も上がり 小鳥たちのさえずりも

周囲によく聞こえるようになります

ゆっくりと春が近づいている気配がして

気がつけばわくわくと心躍る情景です

 

「日脚伸ぶ母を躓かせぬやうに」 広瀬直人

 

 

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土曜トピックス 19

2012年02月11日 | Weblog

 

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土曜トピックス 19

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今週も右左の話です

話の流れで文字の書き順が話題になり盛り上がりました

大人になると、漢字の書き順なんて

殆ど意識しなくなってるでしょう

大抵は手の動くままに任せて書いてるようなものです

小学校の時に多分教えてもらったはずの書き順

その文字は「右」「左」です

小学生の頃についた書き順の癖というのは恐ろしいもので

大人になっても残っていることが多いものです

だから改めて「右」と「左」が書き順が違うと言われると

え?そうだっけ・・首をひねってしまいました

さてどこが違うかというと、「ナ」の部分です

「右」は「ノ」「一」の順で書くのに

「左」は「一」「ノ」の順で書くのが正しい

一般に「一」のような横画と「ノ」のような左払いが交わる場合

「左」のように横画が先になるのが基本ルール

しかし、「右」「布」「有」に限って

左払いが先になる例外となっています

とくに「右」と「左」は小学校1年生で習います

子供のころにきちんと教えてもらわなかったり

書き順にこだわらないで覚えた人には

初耳になるかもしれないですが・・

あなたはいかがでしたか?・・知ってますとも!~

恐れ入ります・・私だけの話だったのかも(汗)

 

 

 

 

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福寿草

2012年02月10日 | Weblog

 

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福寿草

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キンポウゲ科の多年草です

山野に自生し旧暦の正月ころ咲き始めます

最近では生花店には色とりどりの花があふれていますが

昔の正月は花の乏しい時期

落ち葉の下から黄金色の小さな花を開く福寿草

まるで冬の日だまりのようで

まだ寒さの厳しい時期に精いっぱい咲いている姿は

春が近いことを告げる明るい希望に満ちている

「元日草」とも呼ばれ

江戸時代には観賞用に鉢植えにして

正月に花開くように育てられました

真っ赤な南天との組み合わせは

「難を転じて福寿を招く」といわれ

大変縁起の良いものとして

正月の床の間などに飾られました

 

「まどろめるわれを見守り福寿草」 阿部みどり女

 

 

今年は少し開花が遅れて2月に入ってから花が開きました 

まだ一つ二つと僅かですが

太陽が上がるとともに開き始めて

夕日とともに花を閉じます

 

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自分探し・・

2012年02月09日 | Weblog

 

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自分探し・・・

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卒業が決まると或いは卒業してしまうと

卒業旅行だとか時には自分探しの旅だとか言って

旅をしましたが最近は海外にも行く人が増えています

それ自体悪くはないのですが

成長して社会経験を積むと思うことがあります

・・・

自分なんて探したって見つからない

まして

海外などにはいやしない

ただ言えることは

等身大の自分と向き合うことだ

・・・

メルヘンチックやセンチメンタルな気持ちで

自分を過大評価したり過小評価するのは

決してその後の自分にプラスになることは少ないと知る

自分に運がないから

自分の境遇がよくないから

回りが理解してくれないから・・・

でもみんなそれは違うと思う

結局は自分がダメなだけです

日々辛いことばかりですが、ダメな自分を認めて

そしてダメな自分と向き合って

一歩一歩進むしかないし一番確実な方法です

何かの才能っていうのは

その何かに対して惜しみない努力を

ひたすらできることだと思うんです

ただしつこくやり続ける

それが一番だと振り返ると思えます

 

 

 


雪見

2012年02月08日 | Weblog

 

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雪見

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今年はまとまった雪が降り

雪国の人には苦労の種がまた一つ増えた感じです

雪は豊饒の知らせる吉兆と取らえた先人

また「雪月花」と称えて

春の花、秋の月と同様に

人々は雪の美しさを愛でてきました

江戸時代に「雪見」が庶民の行楽となり

神田明神や湯島天神、愛宕山など

見晴らしの良い雪見の名所に繰り出したそうです

「六花(りっか)」や「雪華(せっか)」は

雪を花にたとえ別称で

そのほかに粉雪、綿雪、牡丹雪

風花、細雪、淡雪など情緒豊かに呼び分けています

万葉集には144首もの雪の和歌が採られています

世界で初めて人工的に雪の結晶を作りだした科学者

中谷宇吉郎(なかやうきちろう)先生が

「雪は天から送られた手紙である」という

詩情豊かな言葉を残しています

・・・

「しばしもの言へず雪見と洒落こんで」 田中裕明

 

 

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立春

2012年02月07日 | Weblog

 

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立春

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暦の上ではすでに春になりましたが 

立春は旧暦のお正月とは限らない

歳時記の中で戸惑うのは、旧暦と新暦の間の

季節感のずれがあることです

例えば「二月」や「睦月(旧暦1月)」あるいは「旧正月」

これは春の季語です

そして立春ももちろん春の季語

どれをとっても現代感覚からすればまだ冬ですよね

雪も降ってるし・・・実際にこういう句もあります

「立春の雪のふかさよ手毬唄」 石野秀野

私たちにとって春というのは通常3月から5月ですね

これが旧暦ですと1月から3月になります

旧暦の1月は立春から始まると覚えている人も多い

その感覚はわかるとしても実際には少し食い違います

 立春が年末に来ることもあります

立春は季節の区切りになります・・どういう区切りかというと

冬至と春分の区切りなのです

この二つの中間に立春があって、春はこの日から始まります

旧暦のややこしいところは、月の満ち欠けを目安としたからです

月は29日半で次の満月(あるいは新月)を迎えます

そこで旧暦では30日と29日の月を

交互に組み合わせて12ヶ月としました

これだと1年は354日前後になってしまい

実際の1年よりも短くなってしまいます

そこで2,3年に一度(33ヶ月に1回)の割合で

閏月(うるうづき)を挟み込みました

いきなり1ヶ月増えるのですから唐突です

これに対して立春は太陽の動きをもとにしていますから

いわゆる太陽暦となり現在の暦と一緒ですね

従ってどうしても旧暦の正月は立春と

大きくずれてしまいます

12月中に迎える立春は「年内立春」といって

冬の季語となってしまいました

旧暦の12月はまだ冬だからで

そういう年は珍しくなかったのです

 

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