その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

大晦(おおつごもり)

2007年12月31日 | Weblog

 

大晦(おおつごもり)

 

***

 

なんだかんだといっている間に

 

今年最後の日になりました

 

今年出会った人

 

今年去っていった人

 

喧嘩した人

 

仲良しになった人

 

握手した人

 

涙を流した人

 

みんなみんな

 

沢山の人から

 

心に残る

 

贈り物を授かった

 

良くも悪くも

 

出合ったすべての人に

 

ありがとう

 

・・・・

 

***

 

明日を迎えるために

「つもごり」は

「月隠(つきごもり)」がなまったものだそうです

旧暦では

新月の日が一日ですから

月の終わりは月が隠れれてしまうという意味で

「つもごり」といいました

そして

一年の最後の日は

「大つごもり」というわけです

同じ字で

「おおみそか」とも読みますが

「みそか」は「三十日」といいうこと

旧暦では

十二月はだいたい三十日まででした

この日の夜は 「除夜」ともいいます

旧年を除く夜という意味で

百八ある人間の煩悩を

除夜の鐘で払って

新年を迎えます

一日を「ついたち」というのは

月立(つきたち)が変化したもの

明日からまた

新しい月が満ち始めるように

皆様の一年も満ちてゆくのです

(山下景子著「美人の日本語」より)

 

 

 

 

 

 


悲喜交々(ひきこもごも)

2007年12月30日 | Weblog

 

悲喜交々(ひきこもごも)

 

***

 

何か一生懸命書いているきみ

 

そっと後ろから覗くと

 

来年の計画らしい

 

うん?

 

お年玉予定

 

すごい金額・・

 

分かってるのかなぁあ

 

でもまてよ・・

 

あの人とこの人と・・

 

なるほど・・

 

きみは実業家にもなれるよ

 

老後を期待してるからね

 

今年も明日で終わり・・

 

無事に今日まで過ごせたことに

 

深く感謝します

 

わたくしの周りの皆様

 

本当に有難うございました

 

来年もどうぞ懲りずに

 

よろしくお願いいたします

 

~~~

 

***

 

来年へのこもごも

「交々(こもごも)」は

もともと「此(こ)も此(こ)も」だそうです

それもこれも かわるがわる

次々に・・・そんな意味です

一年を振り返る時期です

あなたの交々は

「あんなこともあった こんなこともあった」ですか?

それとも

「ああすればよかった こうすればよかった」ですか?

悲喜交々(ひきこもごも)

さまざまな思い出に彩られて

過ぎてゆく今年

喜びばかりの人生はありえないでしょう

闇があってこそ光がわかるように

悲しみがあってこその喜びなのかもしれません

それでも

人は喜びを求めていくもの

「これもしよう あれもしよう」

そんな交々を用意して

来年に向かいませんか

この写真は今月12月24日に

植物園で写したイナゴ

この時期にまだ元気にいたのにはびっくり

その後がとても気になったイナゴです

 

 

 


心化粧(こころげしょう)

2007年12月29日 | Weblog

 

心化粧(こころげしょう)

 

***

 

誰かが幸せになっても

 

あなたの幸せは減らない

 

誰かが成功しても

 

あなたが失敗するわけではない

 

誰かを手助けしても

 

あなたのエネルギーは減らない

 

本当は逆なんだよ

 

誰かの幸せを願える人は

 

もっと幸せになれるんだよ

 

だれかの手助けをする人は

 

もっとエネルギーを与えられるんだよ

 

それぞれがそれぞれの

 

幸せのゴールを持っている

 

妬んだり恨んだりして

 

汚れた心を

 

きれいにしていなと

 

自分のゴールも見失ってしまうんだよ

 

・・・~~~・・・

 

***

 

心を装う

心構えをして

改まった気持ちになることを

心化粧といいます

ありのままの

素直な心を見せるということは

すばらしいことです

でも お化粧した心もいいものです

お客様を家に招く前

気持ちよく過ごしてもらうため

お掃除をしますよね

そんな感覚だと思っていただければいいでしょう

化粧はもともと

神事など 晴れの日だけにするものだったようです

神様をお迎えする日

「特別な気持ちなのですよ」ということを

伝えるために

男性も女性もお化粧をしました

お化粧が上手な人は

自分の顔の長所を良くしていて

そこを引き立たせるように

お化粧をします

ごまかしたり

隠したりするのではないのです

心化粧も

そういったものかもしれません

(山下景子著「美人の日本語」より)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


賑やか

2007年12月28日 | Weblog

 

賑やか

 

***

 

見知らぬ子どもが

 

とつぜん握手をしようと

 

ちっちゃな手を差し出した

 

そこで

 

わたくしも

 

手を差し出すと

 

びっくりするような

 

手の冷たさ

 

もしかして雪の妖精

 

握手すると

 

静かに微笑んでいた子は

 

ねじが外れたように

 

賑やかな笑いと共に

 

母親のところへ駆け出していた

 

そして

 

バイバイの

 

合図と共に外へ

 

早く元気になあぁあれ

 

今日も爽やかな気分でスタート

 

・・・・

 

***

 

平和の証

賑やかの

「やか」は形容動詞を作る接尾語

そして

「にぎ」の方は

「和(なご)」が変化したものだそうです

「和やか」うあ「和む」の「和」ですね

「凪ぐ」「慰める」とも同じく

風が止まった穏やかな状態を表わす

「なぐ」が語源だといわれています

「和やか」と「賑やか」では

イメージが違うような気がしますが

心が和んでいるからこそ

人も集まり

陽気に話が弾み

活気も出てくるのでしょう

年末の街は 特に賑やかです

忙しい 忙しいといいながら

みんな それなりに

充実感を抱いているのでしょう

平和な日本・・・・

賑やかさに溢れています

(山下景子著「美人の日本語」より)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


松毬(まつぼっくり)

2007年12月27日 | Weblog

 

松毬(まつぼっくり)

 

***

 

リースを作るため

 

公園に朝早く散歩をかねて

 

出かけます

 

朝はまだ人気が少ないから

 

夜中のうちに落ちた

 

松ぼっくりが沢山落ちている

 

形の良いのや

 

大きなものや小さなものを

 

拾ってきます

 

それを洗って・・

 

リースのアクセントにします

 

今年も自然味たっぷりの

 

リースの出来上がり

 

新年の皆様を

 

お迎えする一役を担うのです

 

・・・

 

***

 

堂々といっていますが・・・

童謡にも歌われている

おなじみの松毬(まつぼっくり)

実は「松ふぐり」が変化した言葉だそうです

松陰嚢と書く場合もあります

昔の人は

こういうことに 本当におおらかです

春先に咲く水色の小さな花に

「大犬のふぐり」という名前を

つけるぐらいですから・・

実が犬のふぐりに似ているからだそうですけど

古語だから堂々といえる言葉ですね

「ちちり」ともいい

こちらは「縮(ちぢり)」が語源だそうです

松毬(まつぼっくり)は

正式には球果(きゅうか)という実で

種鱗(しゅりん)と呼ばれる

鱗のような部分の裏に

小さな種をつけているのだそうです

樅の木もマツ科の植物ですから

球果をつけます

そのせいかクリスマスの飾りつけにも

松毬が良く使われます

美しいオーナメントと一緒に

夢の種も飾られていおるのですね

(山下景子著「美人の日本語」より)

 

 

 

 


花道

2007年12月26日 | Weblog

 

花道

 

***

 

二人で歩いた道は

 

そして

 

これから歩く道は

 

いつも先が見えてなかったね

 

でもあなたと一緒にいるから

 

少しも不安などない

 

これからも同じペースで

 

ゆっくり慌てず

 

歩いてゆきましょうね

 

最近道を譲ることが多くなったね

 

目的地は同じだから

 

慌てなくてもいつかつける

 

今を感謝して歩こうね

 

あの老夫婦のように

 

・・・

 

***

 

胸を張って歩く道

みなさんは花道というと

芝居 相撲

どちらを連想します

芝居の花道は

役者に「花」=ご祝儀を渡す場所として

江戸時代に作られたものだそうです

やがて

演出のひとつとして

場面によって道になったり

川になったり 廊下になったり・・

歌舞伎には 欠かせないものになりました

相撲の場合には

節会’せちえ)相撲という

宮廷行事で

東方の力士は葵

西方の力士は夕顔の花を

髪にかざして登場したことから

花道と呼ばれるようになったそうです

どちらも入退場に利用されたことから

最も注目される華やかな場面や引退の場面に

人生になぞらえて使われます

私たちも自分の人生の主役

それぞれの花道を

胸を張って歩きたいですね

(山下景子著「美人の日本語」より)

 

 

 

 

 


篝火花(かがりびばな)

2007年12月25日 | Weblog

 

篝火花(かがりびばな)

 

***

 

我が家に咲いているシクラメンは

 

三色

 

赤 白 ピンク

 

それを毎朝見届けてから

 

出かけます

 

そしていつものように

 

あの歌が

 

口をついてでます

 

最近きみも

 

いつのまにか覚えて

 

同じように・・口遊さみます

 

朝のにぎやかなお出かけ

 

♪・♪・♪・

 

***

 

あたたかいともしび

シクラメンの和名を

篝火花(かがりびばな)といいます

白いシクラメンもありますが

篝火花と呼ぶ場合は

燃え立つような赤色の花を指しているのでしょうね

地中海東部が原産で

日本には

明治の中頃に入ってきたそうです

シクラメンという名は

円を意味する

ギリシャ語に由来するとか

球根がまん丸なことから来ているそうです

その球根を

野生の豚が良く食べることから

「豚の饅頭」とも呼ばれたそうです

ちょっとかわいそうですね

うつむき加減の花ですが

篝火のような花びらが

秘めた情熱を表わしているのでしょうか

秋から春にかけて咲き

寒い冬に

心を暖たかくしてくれそうな

そんな花です

(山下景子著「美しい日本語」より)

 

 

 

 


聖夜

2007年12月24日 | Weblog

 

聖夜

 

***

 

今年最後のイベント?

 

日本人ほど

 

肝要な人種はいないと思う

 

仏教を信んじ

 

神道に頭をたれ

 

あまつさえ

 

八百万の神々を

 

良しとする

 

・・・

 

一日だけの

 

キリスト教の

 

おまつりに浸る

 

きみも大好きな

 

クリスマス・イブ

 

プレゼントが

 

最大の喜びごと

 

今日だけは

 

どんなことがあっても

 

良い子で・・いる

 

いつまでもこんな素直で

 

いてほしいと思う親心

 

~~~

 

***

 

聖夜

クリスマスイブを漢字にするとこうなります

「聖」という漢字は

Saintの訳語としてスッカリ定着したが

昔からある漢字です

「ひじり」とも読みます

徳の高い

優れた人や僧のことをさす言葉でした

「ひじり」の語源は

「日知り」「独り知り」「秀(ひ)知り」

「霊(ひ)知り」「慙(はじ)知り」などさまざまですが

普通の人より特別何かを知っているということでしょう

他にも

聖果はクリスマスケーキ

聖樹はクリスマスツリーのことなのだそうです

「せいや」という言葉にも

星夜 清夜 晴夜 静夜などがあります

どれもクリスマス・イブの雰囲気に合っていますね

あなたのクリスマス・イブは

盛夜?勢夜?それとも凄夜?

(山下景子著「美しい日本語」より)

 

 

 

 

 

 


大童(おおわらわ)

2007年12月23日 | Weblog

 

大童(おおわらわ)

 

***

 

きみはパパの真似をして

 

同じように長い髪です

 

そして

 

後ろで結んで

 

大きいのと小さいのが

 

肩並べてテレビを見ている姿は

 

大小の差はあってもまったく同じで

 

まるで置物のように

 

シルエットがかわいい

 

そんなことを

 

おばあちゃんに話したそうで

 

それを聞いたきみが

 

ますます

 

パパのまねをするようになってしまった

 

パパ・・ぁ!

 

子どもに真似されて困ること

 

しないでね

 

一年の締めくくりに・・

 

さりげなく言われた

 

困ることって・・何だろう

 

***

 

大きなおかっぱ

昔は 元服すると

髪を結うことになっていました

それが成人した印だったのです

そして

子どもの間は髪を垂らしていました

これを童髪(わらわがみ)といいます

武士が 戦などで大奮闘して

髻(もとどり)が取れたり

兜がぬげたりして

ざんばら髪になることは大童

大きな童髪といったところでしょうか

忙しい毎日

大童でがんばっていませんか

そんな時

髪の毛振り乱したものすごい形相の

武士を想像してみてください

思わず 我に返ることが出来ましたか

武士が大童になるとき

たいていは敗戦が濃厚なときです

忙しさを相手に玉砕しないでくださいね

(山下景子著「美しい日本語」より)

写真はおみくじを縛ってある風景ですが

これからの毎日が・・きっと大童でしょうね~

大人も子供も目的は同じで・・

でも少しだけゆとりもって

元気にがんばってほしいですね

 

 

 

 


思い差し(おもいざし)

2007年12月22日 | Weblog

 

思い差し(おもいざし)

 

***

わたくしの新車を借りたきみは

 

友達とドライブにいった帰り

 

細い路地で

 

擦り傷を作ってしまった

 

泣きそうになりながら

 

電話してきた

 

すぐに駆けつけて

 

「こらっぁ!」と叱って

 

車にバンドエイドを貼って

 

にっこりしたら

 

泣くのをやめて

 

同じようににっこり

 

ひとこと

 

「やさしいね」

 

・・・

***

 

本命も義理も

この人と思って

心を込めてお酒をつぐことを

思い差しといいます

その気持ちに対して

好意を持って差された杯を受けることは

「思い取り」です

忘年会などで

沢山の人が集まって

お酒を飲む季節になりました

その中で 秘めやかな二人だけの以心伝心

胸がときめく 素敵なひとときですね

でも もっと軽い気持ちで

「思い差しよ」といって

ビールやお酒をついであげるのも

いいかもしれません

それだけでも

和やかな場になる気がします

ただ バレンタインデーの

本命チョコと義理チョコの違いのように

「本命思い差し」と「義理思い差し」の

違いを男の人わかるかな~

(山下景子著「美しい日本語」より)