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春の雨
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春にしとしとと静かに降り掛る雨のことを言います
初春、仲春、晩春の三春に渡って降る雨の総括的呼び名という
ごく一般的な名詞でありありふれていますが
春の雨というだけで心が浮き立ちます
吉田兼好が「徒然草」の中で
満開の花盛りや澄み渡った月ばかりが
見て楽しいものとは限らない
春の雨に降り籠められ、花見をやめ
咲き誇る桜を思って過ごすのも
趣があるものだと言っています
春の雨の静音を聞きながらしみじみとした
時の流れに身を任せるのもよいものです
「不性(ぶしょう)さやかき起こされし春の雨」 松尾芭蕉
年々サクラの開花が遅れ気味になって
最近では四月に咲くことが多くなって
少し花見と雨の関係も変わってきてる気もしています
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