その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

薄氷(うすらい)

2012年02月27日 | Weblog

 

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薄氷(うすらい)

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春先になって寒さが戻り

氷の解けた池に再び薄い氷が張ることがあります

その氷を「薄氷」といい「うすらひ」ともいいます

古くは万葉集に登場しますが

古典和歌ではほとんどが氷の一種の状態として詠まれ

俳諧でも冬の季語でした

昭和9年刊行の虚子編「新歳時記」で

薄氷を春・2月の部に収録したのがきっかけで

春の季語に移行されたそうです

また、わずかながら古典和歌にも

「春の薄氷」を詠んだ歌があり

その伝統とも結びつき定着したとも言われています

「うすらい」という響きには

どこか儚い刹那の美しさが感じられ

そこには、またたくまに消えてゆく薄氷の

早春の季節感があふれています

 

 

 

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