その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

ダリア

2011年06月30日 | Weblog

 

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ダリア

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 ダリアはメキシコの熱帯高地が原産地なんですね

数種類の原種を交配してつくられた園芸品種

花形も多様舌状花の幅の狭いものから広いものまで

そして一重から八重まで

またポンポン咲きやオーキッド咲き、カクタス咲き

などと呼ばれる種類があります

華やかだけれど凋落の兆しを漂わせている花

その微妙に退廃的な感じが好まれるようです

 

メキシコではコロンブス上陸以前から

薬草として栽培されていたそうです

十八世紀終わりごろにヨーロッパに伝わり

日本には十九世紀の前半 天保年間のころに渡来したそうです

花期が長いので「浦島草」とも呼ばれます

俳句の晩夏の花の季語です

「千万年後の恋人へダリヤ剪る」 三橋鷹女

「尼さまにポンポンダリア直立す」 岩永佐保

 

 

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コウホネ

2011年06月29日 | Weblog

 

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コウホネ

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用水池や池沼などに茂る睡蓮科の水草

河骨、川骨と書きます

名前は水底の地下茎を骨に見立てたんだそうです

昔からある花で~~子規も

「小ぶなとるわらべは去りて門川の

河骨の花に目高群れつつ」と歌っています

花は5枚の萼が目立っていますが

花弁はその内側に多数ありますが小さいので

萼が花弁と思う人がほとんどだそうです

葉は二型あって、水中の葉は薄く細長い

外に出る葉は睡蓮によく似て大きな丸い葉が一か所切れて

昔昔のゲームパックマンを思い起こさせる形で

↓の写真のようにハートをパクリとしそう(笑)

ちなみに葉っぱは丸まって成長して大きく広がります

ハート形はその丸まったのが開きかけたところです

 

 

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ねじばな

2011年06月28日 | Weblog

 

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捩花(ねじばな)

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今年は随分と花を見つけるのに手間取った

少し開花が遅れたようで

ようやく私も身近で見る機会ができました

なぜかこの花が好きで

毎年右巻きだ左巻きだと~探し回ります

今年はちょうど左右に巻いた花がそろって咲いたのに出会えた

遠目にはハートの3連ネックレスのようだ

 

芝生の中からにょきにょきと背を伸ばして

まるで地面から捩じりながら出てきたように見える

蘭科の多年草

小さな花をらせん状につけ花穂がねじれて見える

花のねじれ方は個体差はなくて好きな方にねじれるらしい

文字摺草の名で古くから親しまれてきた草で

すねたような咲きぶりに思いを託した俳句もあります

「捩花はねぢれて咲いて素直なり」 青柳志解樹

「ねぢ花をゆかしと思へ峡燕(かひつばめ)」 角川源義 

 

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なつつばき

2011年06月27日 | Weblog

 

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夏椿

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別名 沙羅の花

この別名は間違って付いた名前だそうです

インド産の沙羅樹と間違ったそうです

仏教と縁が深く聖樹とされ寺院の庭に多く植えられています

姿が美しいので日本庭園にも茶庭にも好まれています

ヒメシャラはやや小振りで似た花です

夏に椿によく似た花からついたナツツバキの名前

五枚の花弁は咲き始めに皺があります

花を落とす時が少し変わっています

花の終わりに萼が真ん中に寄り花弁を押し出して花を落とします

俳句では晩夏の花です

 

「踏むまじき沙羅の落花のひとつふたつ」 日野草城

「夏椿山木うごけば雨となる」 鳥谷征良

 

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鴇草(ときそう)

2011年06月26日 | Weblog

 

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鴇草(ときそう)

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植物園の湿地帯にひっそりとでも~~

はっきり分かる小さな花が顔を出します

優しい色の花が濡れて土の上で光ります

名前は・・朱鷺草

俳句では鴇草の字も使います

蘭科の多年草

頂部に苞葉を出し花を横向きに1個つけます

長さ2~3cmの小さな花で半開きします

花の色が淡い紅色のいわゆる鴇色

鴇(朱鷺)の羽の色を思わせるのでついた名前

俳句の夏の季語

「朱鷺草の見上ぐる空の青さかな」 神田長春

 

 

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風蘭

2011年06月25日 | Weblog

 

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風蘭

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この花は樹木の幹や岩の上に着生して

細長く厚い葉が根元から茎を包みこむように互生する

夏になると葉の腋から花柄を伸ばして

1cmほどの花が数個咲きます

可憐な花姿や芳香で人気があります

最近では園芸品種としても多数つくられて

自生危機種になっています

 

俳句の晩夏の花です

「風蘭の先や蘇鉄の八九本」 曾良

 

透明感のある白色がはかなげな感じで

花を支える花茎も白色で幻想的な印象の花です

甘い香りが夜になると漂います

 

 

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おじぎそう

2011年06月24日 | Weblog

 

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おじぎそう(含羞草)

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ブラジル原産のこの花は

日本には天保12年に渡来したというかなり歴史のある花です

小さなとげのある茎にねむの木に似た葉があります

接触や振動、明暗、火気などの刺激によって

葉が開閉します

葉柄や関節部などから細胞液が移動して

組織が収縮して葉の開閉をするのだそうです

ちょうど今頃丸いピンクのかわいい花が咲きます

花ことばに「感受性」「羞恥心」などがあります

この花も俳句の晩夏の季語です

「ねむり草眠らせてゐてやるせなし」 三橋鷹女

「清拭のすむ間を待てよ含羞草」 石川桂郎 

 

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日日草

2011年06月23日 | Weblog

 

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日日草

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私が子供のころに既にあった家

そこに住んでいる方とはあまりお付き合いがないけれど

前を通るといつも季節の花が咲いている

同じ住宅の中には新しくされた家もある

共通していることは皆花が好き

そしてそのきっと屈託のない

楽しい家族が住んでいるんだろうなと想像する

いま庭先にはこの日日草が咲いている

次々と花が咲いていつ見ても元気な様子は

平凡だけれど心を落ち着かせる花だ

いつ会っても明るく元気で変わらない人がいる

そんな人が育てていると思うと笑顔になれる

日日草はそんことを感じさせる花です

 

日日草

学名 Catharanthus  roseus

英名 madagascar  periwinkle

別名 ソノヒグサ   キョウチクトウ科ニチニチ属

原産地 マダガスカル

江戸中期に渡来

日日草というから・・草だと思ったら実際は木なんだね

 

 

 

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半夏生草

2011年06月22日 | Weblog

 

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半夏生草

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今日は夏至です

一年で一番昼間が長い

つまり太陽が最も高い位置にある日です

そのぶん影が最も短い日です

冬の八分の一ほどの長さの影しかできません

ハンゲショウ 水辺や湿地に生えるドクダミ科の花


白い葉に向かい合って穂状(すいじょう)の総状花序をだし

小さな花を多数つけます

花には花被がなく葉は卵状心形で5脈が目だちます

そして花のころ茎上部の葉は表面が白くなります


夏至から11日目の半夏生のころに花をつけることから


茎上部の葉が半分だけ白くなることから

化粧する意味合いもあるという節などもあるそうです

 

 

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花菖蒲

2011年06月21日 | Weblog

 

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花菖蒲

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梅雨の晴れ間も終わって

また雨がしとしと朝から一日降っている

そろそろ花菖蒲の花も三番花

終わりが近づいている

終わってすぼんだ花を摘んで

新しい花や蕾だけにすると急にそのあたらりが

新鮮な気分になるから不思議だ

それに雨に濡れて花も生き返ったように元気だ

今年もずいぶんと人の目を楽しませてくれた

これからは緑色の葉っぱだけになって一年を暮らします

なんだかご苦労さまと声をかけたくなる

 

 

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