その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

銀杏散る

2011年11月30日 | Weblog

 

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銀杏散る

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イチョウの葉が黄色くなるのは葉に含まれている

カロチノイドが作用しています

明るく濁りのない黄色の葉は人目を引きつけます

黄葉の季節になると散策する人が増えて

神社仏閣の庭には銀杏の木が多く

各地で巨木が話題になります・・

イチョウの葉が黄色く美しいばかりではなくて

風にくるくるときには激しく舞う姿がまた格別に美しい

なんとか銀杏に葉の舞う姿を写したくて

毎年タイミングを狙っています

・・・

「銀杏散る影に見入れば吾も影」 高幣遊太

。。。 

 

 

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浮寝鳥

2011年11月29日 | Weblog

 

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浮寝鳥

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鴨や雁、白鳥、ゆりかもめ、おしどりなど

冬に水上に浮かんでいる鳥を総称して水鳥といいます

それよりももっと時間の緩やかな流れを感じさせるのが

「浮寝鳥」で、水に浮いたまま気持ちよさそうに

眠っている鳥のことを言います

越冬のために秋から冬にかけて日本に渡ってきて

川や湖沼などの水上でひと冬すごし

春の訪れとともに帰ってゆく鳥が多く

冬の季語としてよく使われます

水にゆらゆら浮いているのもよいですが

杭に並んで止まっている姿も美しく見いってしまいます

又何かに驚いて一斉に飛び立つ姿は壮観です

・・・

「浮寝鳥金銀の星持ちてをり」 皆川盤水

。。。

 

 

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カタバミ

2011年11月28日 | Weblog

 

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カタバミ

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庭の隅にしていたカタバミは花がピンクで

茎は細くなよなよしていて3枚のハート型の葉っぱ

花の色と葉っぱの形が好きで

草取りでいつも抜かれてしまうので

今は大切に一部を鉢植えにしている

茎を爪で用心深く開くと

中に糸のように細い芯が通っています

この芯だけを上手に残してその先に葉をぶら下げる遊び

昔子供の間で広がった遊びですが

皆さまはおやりになったことあるでしょうか

この花には白い筋があって

夕方になると閉じてしまう姿もかわいい

我が家には今白い花と黄色の花

そしてピンクの花があります

花が終わると細長い筒状の蕾には種が入っていて

触るとぱちんとはじけて周囲に飛び散ります

これが楽しくて種ができると

わざわざはじいて遊び道具のひとつになっていました

今はノラたちが勝手にじゃれてはじいています

カタバミは世界中に300種類もあるそうです

こどもたちが自然の中で遊びながら

植物の不思議を体験でき

遊び道具としてもいろいろ考案していて

この花は子供たちの遊び仲間です

・・・

学名 Oxalis corniculata

英名 lady's sorrel

和名 オキザリス サクショウソウ

オキザリスはギリシャ語の「酸っぱい」の意

葉や茎に酸味があり薬草として利用され

ヨーロッパでは魔除のお守りにするそうです

 

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土曜トピックス 10

2011年11月26日 | Weblog

 

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土曜トピックス 10

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「あがりにしき」

「あげ」

「うとぅなぶしぬあみ」

上の三つは何の意味だかご存知ですか

みな時雨の意味を持っています

「あがりにしき」は

石川県地方で時雨のことをいいます

「あげ」

さてこれはどこの県でしょう

熊本県地方でこう呼ぶそうです

「うとぅなぶしぬあみ」

読むこともすんなりままならないほど?ですが

沖縄県波照間島(ほてるまじま)地方の言葉だそうです

「うとぅなぶし」の意味は不明ですが

「あみ」は雨のことだそうです

沖縄は冬でも暖かいので

時雨といっても侘しい感じがしないけれどね

・・・ 

 
 

 

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冬薔薇

2011年11月25日 | Weblog

 

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冬薔薇

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春に咲き夏に秋にと咲いて楽しませてくれる薔薇の花

その薔薇が冬になって思いだしたように花を咲かせました

一段と花は小さいけれど美しい

剪定し忘れた枝から蕾ができて花が咲き

思わぬプレゼントをもっら多様な気分

今咲かなくても春まで待てばいいものを

でも一生懸命咲いてくれたのだから

ありがとう~綺麗だよと感謝

そろそろほとんどの木が眠り栄養を溜めて

春に備えるのになんともうれしい花です

綺麗なうちに花を摘んで

ゆっくり眠る時間を増やしてあげよう

そして春にはまた美しい花を咲かせてもらうために

 

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紅葉 2

2011年11月24日 | Weblog

 

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紅葉 2

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ようやく街の中の落葉樹も紅葉が始まった

すでに枯れて落葉した木もあるけれど

今年は少し遅れているけれどこれから

この所雨の周期は早いせいか

彼も湿り気を持ってもう一度色鮮やかになっている

各地の紅葉の名所には連日人の波

カメラマンも足しげく通っています

付近の道路は交通渋滞

幸い私のホームタウン東山植物園は

まだこれから紅葉シーズン?

楓並木には幾種類もの木があって

音連れた人の目を楽しませるのだけれど

まだ色付いてる木はほんの少し

部分的にはすごく美しい

その部分だけで見ていれば遠出しなくてもと

見学者の言葉である

確かに葉の傷みは少ないし実に美しい

なかなか色々な種類の楓を見られるのはここくらいしかない

その色変わりが次第に濃くなって紅葉真っ盛りに

 

「花見」に「紅葉狩り」 「佐保姫」に「竜田姫」のように

「紅葉」は春の桜と常に対比します

楓類の中でも葉の切れ込みが深く紅葉が美しい木もモミジと呼ばれます

代表的なものにイロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジなどです

「この木登らば鬼女となるべし夕紅葉」 三橋鷹女

「茶事終へて紅葉かつ散る庭一つ」 村杉踏青

「散紅葉うらがへりつつ落ちにけり」 安藤ちさと

 

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子守柿

2011年11月23日 | Weblog

 

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子守柿

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鈴なりに実った柿もいつの間にか数が減って

今は高い枝にわずかに残る柿もひとつふたつ

これはことしの実の豊作に感謝して

よく年も実がたくさん実るようにとの思いを込めて

すべてを採らずに残している「子守柿」です

一説では鳥へのおすそわけだとも言われています

柿の木を守るようにぶら下がるその姿は

木枯らしの吹く中 寒々しく 寂しげです

しかし人々の祈り 自然への感謝が込められた

柿の実に強い意志を感じさせます

子守柿は「キモリガキ」「コモリガキ」とも読みます

柿は秋を代表した果物ですが

渋柿を加工して作られる干し柿は

冬の風物詩として親しまれ続けられています

・・・

「村見尽くして夕晴れの子守柿」 広瀬直人

・・・

 

 

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初冬

2011年11月22日 | Weblog

 


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初冬


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 「初冬」は冬を三区分したうちの


初めの冬にあたります


次が「仲冬(ちゅうとう)」「晩冬」を迎え


総じて三冬(さんとう)と呼びます


陰暦十月の別称でもあり


立冬を過ぎたころから小雪までの期間を言います


「初冬」「上冬」「孟冬」「冬の始」ともいいます


冬になり始めるこの頃はまだ晩秋の風情が残り


寒さもさほど強く感じません


とはいっても朝夕の空気は凛と張りつめ


外に出ればおのずと身も心も引き締まってきます


あるものは冬眠の蓄えに


あるものは麦蒔きに


冬を迎える万物がその支度に終われ


白い気を吐きながら忙しく動き回る頃となります


・・・


万両の実も色がついてきました



 


「初冬の木をのぼりゆく水のかげ」 長谷川双魚


・・・ 


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時雨

2011年11月21日 | Weblog

 

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時雨

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晩秋から初冬にかけて

落葉樹の葉が赤や黄に色づくことをいいます

土曜トピックスで時雨について書いたので

別な視点から時雨について・・・

時雨という名のついた言葉がいくつもあります

・・・

「時雨明り」 

時雨が上がりそうになって空が明るく白んでくることいいます

「時雨傘」

時雨の中でさす傘で俳句の冬の季語です

「時雨癖」

時雨の時期に、癖がついたように

降る回数や日数がおおくなること

「時雨心地」

時雨が降りそうな空模様 涙を流すような気持

「時雨月」

時雨が多く降ることから陰暦十月の別名

十二か月の異称に雨がつくのは時雨月と五月雨月くらい

「時雨の雨」

兵庫県南部地方で晩秋から初冬のころ

急にぱらぱらと降ったりやんだりする小雨のことを言うそうです

過剰な表現のようだけれど万葉集にもあります

「時雨の雨間無く降りそ 紅ににほへる山の散らまく惜しも」(巻)

「時雨の色」

時雨に濡れて色づいた草や木や葉の色

まだほかにもありますが長くなるのでこのあたりにして

日本には本当に自然を言葉にして

美しく表現する世界に誇れる言葉たちです

・・・

「うしろ姿のしぐれてゆくか」 種田山頭火

・・・

 

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週末トピックス 9

2011年11月19日 | Weblog

 

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週末トピックス 9

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 この所週末は雨が多くなって

仕事するにしても遊ぶにしても厄介だ

しかし季節の変わり目自然界の法則だから仕方がない

そこでしばらく週末トピックスのネタは

雨にまつわる言葉をあれこれ拾って書いてゆきます

「時雨」

晩秋から初冬のころに降ったりやんだりを

繰り返す通り雨のことをいます

時雨雲が来るとにわかに暗くなって

あたりは荒涼とした冬景色になりますが

雲が過ぎると先刻の雨が嘘のように

青空から日がさして木々や花たちが明るく輝きます

そんなことの繰り返しが時雨で

言葉の語源は「しばしば暮れる」「過ぐる」

「シは風、クレは暮れまたは狂いで

風に伴って忽然と降る雨」などの諸説があります

時雨を詠んだ句に

「鷺ぬれて寉(つる)に日のさすしぐれ哉」 与謝野蕪村

「馬は濡れ牛は夕日の北しぐれ」 坪井杜国

 

生きていれば

時間は減ってゆくもの

そんな中で

増えるものもあります

それは君との思い出

・・・

なにかやらかす時の家族は邪魔な存在

なにも出来ないとき家族は楽園

なにかやり遂げたとき家族は素晴らしい友達

君は最高の家族だ

・・・

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