***
雀隠れ
***
歳時記をめくっていると時々日本語の季語でなければ
機能しないような不思議な言葉に出会います
雀といえば、「孕み雀」「黄雀」「稲雀」「寒雀」などの季語がありますが
なかに「すずめがくれ(雀隠れ)」という季語があります
春になって萌え出た草が、舞い降りた雀の姿を隠すほどに伸びた様子を言います
載せていない歳時記もあって、元来が和歌で好まれた言葉だったそうです
また平安時代の書「蜻蛉日記」には
「三月になりぬ 木の葉すゞめ隠れになりて 祭りのころおぼえて・・」
とすでに登場しています
自然の様子を繊細な心と目で見つめ
身近にいる雀を暖かく見つめたことで出来た言葉なんでしょう
・・・
「雀隠れ道楽やめて犬連れて」 小林つくし
(画面隅のブックマークからも行けます)