飛水峡

思い出

岐阜新聞

1999年08月31日 14時59分16秒 | 新聞
飛騨の〝伝説〟ササウオ発見 丹生川村

 「川に落ちてイワナになる-」というロマンチックな飛騨の伝説の主「ササウオ」がこのほど、大野郡丹生川村久手、乗鞍スカイライン管理事務所近くで見つかった。
 ササウオとは、ササウオタマバエというハエの一種が、ササの枝分かれした付け根近くに卵を産み付け、植物の防御反応としてできる虫コブ。日本海側の山地を中心に見られる。飛騨地方は、昔からササウオの“産地”として知られ、江戸から明治時代にかけてさまざまな文献に登場。高山市の国学者田中大秀(1777―1847年)は「いわなには まだならずとも 篠魚の ささをすすむる 一節となれ」と狂歌を詠んでいる。
 ササウオを見つけたのは同事務所の委託職員野添勝吉さん(54)=高山市大門町=。「料金所へ交代に行く途中、標高1.949メートル付近のササやぶにあった」と話す。長さは11センチ、根元の太さは1.8センチ。
 論文「ササウオの系譜」を書いた富田高校の成瀬亮司校長は「見つけようと思って探せば見つけられるが、素人は見過ごしがち。高山市の国立乗鞍青年の家付近も見つけやすい」と話している。

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