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思い出

中日新聞

2010年02月23日 22時17分55秒 | 新聞
アユ履歴の詳細調査を 河口堰検討会で出席者指摘
2010年2月23日

 長良川河口堰(ぜき)の機能が十分に果たされているかどうかを検討する県の「長良川河口堰調査検討会」が22日、岐阜市で開かれた。河口堰がアユの遡上(そじょう)や海への降下などの生態にどのような影響を与えているのか詳細な調査が必要との意見が委員から出され、実施に向けて検討することになった。

 検討会には河川工学や魚類の専門家、漁業関係者ら委員約20人が出席。水資源機構長良川河口堰管理所の担当者が、昨年と一昨年に大量の稚アユが堰の魚道を通って遡上していることや、堰の横にあるアユの人工ふ化水路を使った放流実績が年々増加していることを報告した。

 これに対し、委員の森誠一・岐阜経済大教授(魚類生態学)は「長良川のアユには海から魚道を通って遡上したものや、上流で放流された他県産などいろんなアユがいる」と指摘。「長良川全体のアユの中で、魚道を遡上した魚はどの程度いるのか把握する必要がある。人工ふ化の効果を知るためにも、アユの履歴を調べてはどうか」と提案した。

 また、川で生まれたアユの子が堰で流れの緩くなった川を下れずに死んでいるのではないかとの指摘についても触れ、「実際にどのようなルートでアユの子が海に下るのか、どのくらい死ぬのかを調べる必要がある」と指摘した。

 県河川課の堂薗俊多課長は「どこが調査するのかも含め幅広く調整していきたい」と検討する考えを示した。

 検討会は毎年1回、国と水資源機構から管理状況などの報告を受けている。


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