飛水峡

思い出

中日新聞

2006年08月08日 18時59分57秒 | 岐阜の水と緑

<小瀬鵜飼 夏>(1)

河岸整備 アユにも影響


川が汚れたといわれるが、漁場付近には美しい早瀬も残る=関市内の長良川で

 厳しい暑さが続くなか、関市池尻の長良川で「小瀬鵜飼」が最盛期を迎え、毎夜伝統の技が繰り広げられている。かがり火を頼りに、人とウミウが一体となってアユを追う鵜飼い。1000年の歴史を受け継ぐ3人の鵜匠とともに、川に向かった。

 度重なる洪水で、川筋を変えてきた長良川。鵜匠たちもそれに合わせて、拠点を移しながら漁を続けてきた。川筋が変わったおかげで、小瀬に鵜飼いが根付いたとの説も残っている。

 鵜飼いにかかわる人々は、鵜舟を上流に移動させる際、櫂(かい)にあたる水の強さで流れの速さを感じ、その日の漁の成果までを推し量る。自然相手の仕事だからこそ、最近の川の状態がよくないことを肌で感じている。

 観光目的の見せ鵜飼い以上に「漁」にこだわる鵜匠たち。「長良川河口堰(ぜき)を上れない多くのアユをすくい取り、中流域まで持ってきて放してはどうか」。鵜匠からはそんな声も上がるほど、漁獲量の減少が深刻になっている。 


 <鵜匠・岩佐昌秋さん>

 蛇行して緩い流れをたたえていた長良川は、河岸の整備が進み、深く速い川になったように感じます。

 昔は川底の土砂が厚かったので、漁場付近に見えている岩はもっと埋まっていました。

 川底の石は小さくなり、周辺の道路工事なども関係してか、泥が石の間に流れ込んでいます。そのため、コケが付きにくく、魚の餌になる虫もすめなくなっています。

 アユだけでなく、ハヤなどの雑魚も減りました。オオサンショウウオなどもここ数年、見かけなくなりました。


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