飛水峡

思い出

岐阜新聞

2005年09月06日 18時45分53秒 | 新聞
本巣市の根尾川で四日、太平洋側では関東以北にしか生息しないとされる回遊魚サクラマスが網にかかり、関係者が珍事に「どこから来たのか」と、首をかしげている。

 サクラマスは渓流にすむヤマメの中で、海に下って大きく成長し、上流にそ上してくる個体を指す。日本海側に広く分布するが、太平洋側は関東以北までしかそ上が確認されていないという。

 本巣郡北方町の円鏡寺公園内で居酒屋を営む根尾川筋漁協組合員竹崎元士さん(31)が四日午後三時半ごろ、本巣市海老の真大橋の下流約五百メートルで鮎を採るために仕掛けた網にかかった。体長約七十センチ、同川でも捕れる近縁種のサツキマス(アマゴの降海型)にある赤い斑点がなく、一回り大きかった。「きれいな紅色をしていて、最初は紅ザケかと思って驚いた。根尾川で十四年ほど網をやっているが、初めて」。刺し身にして釣り仲間と味わったといい、「淡白でおいしかった」と話す。

 魚類の生態に詳しい県野生生物保護推進員寺町茂さん(50)=本巣市屋井=は「川の管理釣り場から逃げたり、誰かが放流したヤマメが上ってきた可能性が高いが、異常気象の影響で日本近海の黒潮などの潮目が変化して迷い込んだのであれば心配」と話している。

 (小森直人)

(写真)根尾川で捕獲されたサクラマス=本巣郡北方町北方、居酒屋「夕べんけい」

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