三流読書人

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ドングリ小屋住人 

寄生虫道路公団副総裁逮捕

2005年07月27日 16時51分33秒 | 教育 
日本道路公団総裁内田道雄(休職中)が逮捕された。それについて7月27日付毎日新聞の社説は以下のようにいう。

《毎日新聞社説 「談合とウソにあきれ果てた」
日本道路公団が発注する橋梁建設工事をめぐる談合事件で東京地検特捜部が公団副総裁を逮捕した。談合を手助けしたとの独占禁止法違反ほう助と、公団に損害を生じさせた背任の容疑によるものだ。
談合事件の捜査では、実務担当者がトカゲのしっぽ切りよろしく処罰されるだけで落着するケースが目立つ中、公団の最高幹部に切り込んだ検察当局の積極姿勢は評価に値する。おかげで発注者、受注企業、発注者OBの3者が、天下りとい賄賂をめぐって狂奔する官製談合の醜い構図がはっきりと浮かび上がった。談合は必要悪とか日本の文化だとする関係者の強弁が、いかに見当違いで得手勝手な言い分であるかも、いよいよ判然としてきた。
背任罪の適用によって、公団が損害を顧みず、組織ぐるみで談合に共謀していた事実も明らかになってきた。優先されたのは当事者の私利私欲でしかない。直接の容疑による損失は約5000万円というが、落札額が不当に高くなったこと、摘発対象が氷山の一角でしかないことを踏まえれば、談合が公団の高コスト体質の一大要因だったことに疑いの余地はない。高速道路の利用者が尻ぬぐいのため不当に割高の通行料を支払わされていたことも間違いない。刑事事件の追及とは別に、公団は犯罪収益を取り戻し、利用者への還元を図るべきは言うまでもない。それにしても、副総裁は逮捕前、談合組織の存在さえ知らない、と白を切っていたのだからあきれ果てる。その実は公団側の差配役だったのに、技師長から抜てきした近藤総裁の責任は重大だ。談合を一掃するための倫理委員会の委員にまで据えていたとは、泥棒に戸締まりを任せていたようなものではないか。(と、総裁の無能を指摘し、その総裁を起用したのは、小泉純一郎首相の、国民への背信行為と言わざるを得ない、と言及。中略)
事実上の最高実力者が談合を率先し、天下りの取り次ぎまでしていた公団の組織的腐敗が露見した以上、民営化会社の社長に公団幹部を充てようとする人事構想はもちろん、民営化後のあり方も根底から見直さなければならない。国会での再度の論議が必要だ。天下りが談合という汚職の必須条件である以上、天下り禁止は職業選択の自由を脅かす、といった理屈では市民は納得できない。公務員改革を断行し、企業側も勇気を出して天下りの受け入れ拒否に踏み切るべきだ。日本経団連も腰砕けでは困る。》


私たちは、高い通行料、高い税金をはらいながらこんな腐りきったものを飼っていたのです。
小泉流民営化、改革とはこういうものだったんですね。
郵政の民営化にもなにかあるんでしようね。私たちの金をかすめ取っていくようなしくみが。
それにしても、天下りが職業選択の自由を脅かすというような理屈、どこにあったのですか。初耳です。
地方公務員が厚遇されている、とすさまじいバッシングを浴びせたマスメディアはこのことについてどう扱うのですかね。