迷歩録 つながり

　　雨の朝　　山茶花一輪　　開花する　　南の里に　　冬の訪れ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ


　　　　　今日は昨日夜半から降りだした雨が降り続いている、しかし雨とはいっても

　　　　しとしとと大地を濡らす程度の雨である。虫たちも雨には弱いのか、虫も鳴か

　　　　ずの静かな夜であった。

　　　　　虫たちのコミュニケーション、つながりは、あの鳴き声であろう。鳴き声を

　　　　聞き分け、相手のメッセージや自分のメッセージを伝えている。そのため鳴き

　　　　声というものは、虫たちにとっては、とても大切なものではないだろうか。

　　　　　人間もまたコミュニケーションというものはとても大切な行動である。その

　　　　関係性やつながりというものは、一夜にして上手く行くことは少ない。関係を

　　　　開始してから、二歩進んで三歩下がるを繰り返し関係つくり、つながりがで

　　　　きていく。しかしこの頃はＳＮＳやメールの影響か、つながりに急を求める人

　　　　が多いのではないだろうか？

　　　　　コミュニケーションに時間が必要であることは誰もが解っているのに、焦っ

　　　　たり押しつけたりするコミュニケーションを行ってしまう。それではコミュニ

　　　　ケーションは、上手く行かないのは当然である。

　　　　　つながりをつくるためには、二歩進んで三歩下がる程度のコミュニケーショ

　　　　ンが、ちょうどいいである。対人援助の現場のスタッフであれば尚のことである。