迷歩録 土手鍋

　　曇天に　　一輪の花　　冬薔薇　　温もり求め　　日向に咲くや


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ


　　　　　　朝から空を雲が覆っていたが、徐々に青空が回復、今では暖かい日差しが

　　　　　差し込み、小春日を提供してくれている南九州である。

　　　　　　寒さが本格的になると、鍋料理がいいのだが、コロナ流行で、同じ鍋をつ

　　　　　つく食事は敬遠されがちなのであろう。それでも土手鍋といったおかずにも

　　　　　なりそうな鍋料理は、家庭内で造れそうである。勿論中身は牡蠣と野菜であ

　　　　　る。熱い熱いと言いながら、舌鼓冬の風物詩、そんな屋台で熱燗いっぱいな

　　　　　どと、言ううのは時代遅れなのかもしれない。現代は一人鍋などと言うのも

　　　　　流行っているらしいから、そこでも一度は土手鍋を食べてほしいものである。

　　　　　日本古来のみそを使った、本格的な土手鍋、これがうまい季節はやはり、寒

　　　　　い冷たい冬なのではないだろうか。