教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

ガラスドアーの事故…女子生徒の足がガラスに突き刺さった

2009年02月06日 | 生活指導
中学校での話です。ガラスドアーを勢いよく開けようとし、ガラスを割るという事故が2件続きました。ガラスドアーの取手部分を押せば何事もないのですが、ガラス部分を押すと思わぬ重大事故に遭うことがあります。今回は幸いにして怪我にはなりませんでしたが、20年前に市内で起きた重大な事故を紹介し、皆さんの注意を呼びかけます。

その事故は、ある中学校の女子生徒の身に起こりました。皆さんも両手が荷物でふさがっている時に、足でドアーを開けようとした経験があるかもしれません。その女子生徒も、網(あみ)ガラスを足で開けようとしたのです。ところがドアーは開かず、網ガラスは割れてしまいました。ひょっとしたら、ガラスに小さな傷や目に見えないひびがあったのかもしれません。原因は分かりませんが割れたのです。

網ガラスは普通のガラスと違い飛び散りません。そのため金網と割れたガラスが数十センチにわたって女子中学生の足を切り刻みました。連絡を受けた先生たちが血まみれになった足を抜こうとしても、金網とガラスが肉に食い込んで、引き抜くことができなかったのです。そうしている間にも、どんどんと血が流れ出します。先生たちの手では救出不可能と判断し、消防署のレスキュー隊を呼び、網ガラスを壊しながら女子生徒の足を引き抜いたのです。その数十分の間、血まみれの足は網ガラスに突き刺さったままでした。出血多量で命を失う危険もあったのです。女子生徒の足からガラス片を取り除き、傷口を縫い合わす手術が行われました。しかし36針も縫った足の傷跡は、決して消えることはなかったのです。

ちょっとした油断や不注意が思わぬ事故や怪我につながるのです。決してガラス部分を押してドアーを開けないようにしましょう。