教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

留守家庭児童会~自主運営のころ

2008年04月15日 | 子育て
 もうすぐ26歳になる息子が小学生のころのことです。当時市内の小学校では留守家庭児童会(○○小学校では『めだか学級』、○○小学校では『かしの木学級』)の整備が進んではおらず、夏休みなど長期の休みには閉鎖されていました。

 子どもだけを残して仕事に行くのが心配な親たちは、交代で休暇をとり留守家庭児童会を自主運営することにしました。校長先生を相手に交渉を行い学校施設の利用を許可していただきました。また夜中に親たちが集まって休暇をとれる日を出し合い、簡単な時間割を決めました。私の当番のときは『調理実習』と称して子どもたちとそうめんを作って食べたことを思い出します。

 留守家庭児童会のために一日休暇をとるのは確かに負担でした。しかし共働きの父親である私も、わが子の友だちの顔や名前も覚えることができたし、目の前で起きたケンカの仲裁を通じ親同士の連帯感も生まれたと思います。何よりも小学校低学年の子どもを何十人とお世話をされている指導員さんの苦労を知ることができました。

 今は、夏・冬・春の休みも留守家庭児童会は当たり前のように開催され、働く親にとっては随分と便利になりました。しかし留守家庭児童会の運営に関わることによって得た、家庭で見るとは違うわが子を見つめなおすチャンスを失っているようにも思えるのです。