へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

うんちく

2006-07-19 22:01:30 | ひるまのもめごと
ここで、説明しよう。。。

我らが孟宗学園のある地域は、とてつもなく田舎なのである。とりあえず他大学と学園都市を形成しているが、うちはそのはずれにある。
学園の北の方角に山が連なっているが、その一番高い山つくばった山だ。
つくばった山についで高い山が、蔵山(ぞうさん)。へんな名前の山ばかりだ。
で、棒斐浄寺は、県内唯一の尼寺らしい。
禅宗である曹洞宗の寺院で、県庁所在地にある須庭寺(すていじ)の子院になるらしい。なんでも須庭寺というのは、江戸時代にこの地域を治めていた殿様の菩提寺にあたるというのだが、俺は別に興味がない。
俺は自分ちの菩提寺なんて知らないし、宗派は何かも知らないし、だいいち墓は霊園にある。
それに、めったに墓参りしない先祖不孝ものだ。

だけど、その俺が、なんで寺に行かなければいかないんだ?
しかも、尼寺だぞ。
いまどき尼寺に入寺する若い女性なんているのか?
いれば、毎日でも通ってある。
のぶちゃん、それが目的なのか?
う~ん、否定できない自分が悲しい。。。

というわけで、俺と色の白いヤツは、つくばった山の中腹にあるという尼寺の棒斐浄寺まで行くことになった。
旧姓依田は、
「悪いねけんちゃん、俺仕事だから、つくばった山のケーブルカーの駅までは運んでやっから、あとは蔵山の方に行く道があるみたいだからよ。そのチャリで行ってくんねんねえけ?」
と、無責任なことを言い、薄情にも俺たちを山のわけわからん登山道の入り口で、チャリごと置き去りにして帰って行ってしまったのだ。

どうすんの?
どうすんの、俺たちって…。

雨上がったから、つづく…



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