基礎をしっかりやってから新しいことをやれ
とは、よく言われていることである。
今回、仁左衛門さんがそういう発言をされたことで
ちょっと話題になっているみたいだけど、
これは色んなジャンルにわたって存在する問題で
なかなか難しいことだなぁと思う。
世代間のズレみたいなものも感じる。
教える側は、今自分が持っているものを少しでも多く
次の世代に伝えたいと思うだろうけれど
受け取る側がそのタイミングになくて
たとえば新作の方面に意識がより向いているとか
世代構成のバランスが悪いと
受け取る力そのものがまだ弱いとか。
もちろん
基礎をしっかり学ぶ、古典をきちんと勉強する、
それは当たり前のことだし、皆わかってること。
でも、今この現代に伝統芸能をやる以上は
新作の問題も避けては通れない。
新しいファンを増やしていかなければ
芸の良し悪し以前にジャンルとして存続できなくなってしまう。
その危機感は、若ければ若いほど強く持ってると思う。
神田松之丞さん(当時)が著書の中で
若手の頃は新作をよくやった、でも今は古典をやりたい、
という話をしていて
自分のやりたいこと、お客さんのニーズ、自分の技量、
そういうバランスはどんどん変わっていくもので
その時々にやるべきものがある、というようなことを書いていて
それもまた一理あるなと思ったものでした。
歌舞伎は新作ばかりやって、、という批判が結構あるみたいだけど
そうはいっても古典もやってるわけだし
その努力はやはりすごいなと思う。
それこそ文楽の新作の少なさと比べたら‥‥とか。
いやもう本当に課題が多すぎて大変です。
私もさ‥‥
もっとレパートリーを増やせ、とか
自分たちでやっていけるようにならないと、とか
いろいろ言われたりするわけですけど。
正直な話、私の場合はそれどころのレベルではなく
力量も熱量も圧倒的に不足している状態で。
でも、ね
今しんどいとか、他にもやりたいこととか思っていても
あの時もっとちゃんと教わっておけばよかった、と
思う日がいつか来るのかもしれないよね。
いろいろね。難しすぎる。
椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
11月4日(金) 三味線三昧@京都・天Q
11月6日(日) Penguin’s Live@西宮Live Spot Penguin
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