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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

美しき野獣

2006-03-06 15:57:53 | 映画(あ行)
クオン・サンウ、ユ・ジテ、オム・ジウォン、ソン・ビョンホ出演。キム・ソンス監督作品。

ソウル地方警察の凶悪犯罪捜査班に勤務する若き刑事チャン・ドヨンは純粋で正義感に溢れる男。しかしそれゆえに犯人逮捕にあたっては手段を選ばず、力ずくの強引な捜査をしてしまう。そんなある日、ドヨンが自らの手で逮捕した義弟イ・ドンジクが出所直後、ドガン組の幹部ペ・カンチュンに殺されてしまう。怒りに震えるドヨンはドガン組の撲滅を心に誓う。そしてもう一人、ドガン組の撲滅に乗り出した男がいた。冷徹で妥協のない仕事ぶりで知られるエリート検事オ・ジヌ。やがて2人は運命的に出会い、協力して捜査を進めるが…。(allcinema onlineより)

公式サイト

劇場鑑賞券を当てました。よく試写会には当たるのですが、鑑賞券はなかなか当たらなくて、たぶん初めて当たったんじゃないかと。最近、鑑賞券も調子いいんですよ。「ミュンヘン」も当たってるので、週末観に行く予定です。
友人が余った前売券を譲ってくれたので、友人と3人で観て来ました。
すでに観てきた友人が「あまり面白くなかった」とメールしてきたので、全然期待せずに観に行ったのですが、私は楽しめました。たぶん、友人はこういうタイプの映画はあまり好きじゃないのだろうと思います。私好みの映画でしたから(笑)。

主役のクオン・サンウですが、私は全然韓国ドラマを観ていないのと、彼が出演した映画を観ていなかったので、名前しか知りませんでした。
でもこの映画は面白そうだなと思っていたので、機会があれば、観たいと思ってました。
どうやらクオン・サンウは刑事役らしいということと、ユ・ジテが共演しているということしか知らなかったのですが、結構重い話でした。ラストも暗いし。ほら、私好みでしょ?(笑)。

以下、ネタばれ含みます。

クオン・サンウ演じる刑事、ユ・ジテ演じる検事、ソン・ビョンホ演じるヤクザのボス、それぞれのキャラクターが比較的立っていて、特徴がありました。ストーリーもまぁまぁ楽しめました。ただ登場人物が多いので、ちょっと分かりづらかった(特にヤクザ側の人達)のと、ドヨン刑事が義理の弟を殺されて、ドガン組に復讐を誓っていることを途中までオ検事が知らなかった、という展開に驚いてしまいました。とっくに知ってると思い込んでたので・・・

トップシーンから、ドヨン刑事のおっかけっこ、もとい犯人追跡具合が過激で、キャラクターがはっきり分かったので、良かったと思います。まさに野獣な感じ(笑)。髪型から着ている服から、汚れ刑事っぽいキャラクターがにじみ出ていましたね。
アクションシーンがたくさんありましたが、あれは本人がほとんどやっているんでしょうか?それともスタントがやってたんでしょうか。本人がやっていたのだとしたら、かなりアクションのできる人ですね。跳び蹴りも結構あったし(笑)。
しかも、やたら強いとかじゃなくて、激情に駆られて闘うものの、それほど強くないところがまたいい。
クオン・サンウって、ファンの方には申し訳ないですが、決して男前な顔ではないなと思いました。でも演技は良かったです。初めて観ましたけど、ここまで上手いとは正直思ってませんでした(失礼な奴だ)。
正義感が強いのとか、「愛なんて知らない」と言いながら、母親想い、義弟想いだし、不器用ながらも、女(ドヨンやドヨンの母親との関係がよく分からなかった。叔母さん?でもそれじゃ血が繋がってるし~)にプロポーズしてみたり。
幸せではなかった今までをクソッタレな人生と言いつつ、決して悲観しているわけではなく、人並みの幸せも望んでいたり。そういうのは伝わってきました。 
ユ・ジテ演じるオ検事は冷静沈着で、ドヨンと対照的なキャラクターでしたが、正義感が強い所は同じでした。仕事のために家庭を省みることができないこともチラリと描かれてました。この人の演技は「オールド・ボーイ」で観ましたが、安心して観れますね。
冷静沈着なはずが、ドヨンの影響と、法に裏切られた想いから、ラストはヤクザのボスを殺してしまうという風にキャラが変わっていきましたね。
ソン・ビョンホ演じるドガン組のボス、ユ・カンジンは、顔はニッコリ、腹の中は真っ黒な役でした。どこかで観た事あるなぁと思ったら「TUBU」の時に観ているようです。落ち着いた演技で、なかなか良かったです。笑顔なだけに、不気味さが際立ってました。

ドヨンの義理の弟が、出所した直後に、ドガン組に殺され、復讐を誓ったドヨンに、オ検事が近づいてきて、一緒に捜査をするものの、結局上手くいかず、自分たちが逮捕され、逃亡したドヨンも本懐を遂げる事なく死に、ラストで、出所したオ検事がユ・ガンジンを殺すという・・・暗いラスト(苦笑)。
トップシーンでの音楽がなんとなく「スピード」を思い起こしました。全体的に音楽がちょっと過剰な気もしましたが、映画を盛り上げていた事は間違いないですね。音楽担当の川井憲次さんは、最近では「セブンソード」の音楽なんかも担当している有名な方ですね。
あと、クライマックスの、ドヨン刑事がユ・ガンジンを追い詰めているものの、ドヨン刑事は銃を構えた機動隊に囲まれているというシーンは、こういうのどっかで観たなぁ~・・・と思ってしまったので、イマイチ、気分が盛り上がりませんでした。ちょっと残念。
何で観たのか思い出せないんですが・・・よく観るシーンのような気もするし。

でも全体的には面白かったです。

映画館に入る時にポスターもらいました。クオン・サンウファンの友人にあげようかな。たぶん、持ってるだろうけど(笑)。