根無し草のつれづれ

日々の雑感をひたすら書き綴ったエッセイ・コラム。また引用部分を除き、無断掲載の一切を禁ず。

映画『あの日の指輪を待つきみへ』

2008-07-24 23:38:30 | エッセイ、コラム
監督:リチャード・アッテンボロー、出演:シャーリー・マクレーン、クリストファー・プラマー、ミーシャ・バートン、スティーヴン・アメル、ネーヴ・キャンベル、ピート・ポスルスウェイト、ブレンダ・フリッカー、グレゴリー・スミス、デヴィッド・アルペイ、マーティン・マッキャン、他、の映画『あの日の指輪を待つきみへ』を観てきました。


ストーリーは、1991年と1941年という2つの時代、アメリカ・ミシガン州・ブラナガンとイギリス・北アイルランド・ベルファストという2つの街と、一見何の関係もないように思える時代と場所を越えて1つの結婚指輪が結ぶ愛の物語です。
完全なフィクションという訳ではなく、第2次世界大戦中、アメリカ軍の爆撃機・B-17の墜落現場であるベルファストの丘から結婚指輪が発見されたニュースを耳にした脚本家のピーター・ウッドワードが、想像を膨らませ大胆に脚色したストーリーでもあります。


格調高く芸術的ではあるものの、少し退屈な映画かな、と思いながら観に行ったのですが、所々に笑いを入れ、退屈させない工夫をしてある壮大なロマンチック・ストーリーでした。

映画の前半は時代と場所がころころ変わる為に、人間関係や状況を把握するのに少し混乱をきたしますが、ラストに向かってバラバラに思えていたものが、1つの結婚指輪を通して見事に集約させていく過程は面白かったです。

人間の中にはどうしても忘れられない恋人や恋愛があり、それが運命のイタズラで突然に終止符を打たれ、納得出来ない形で終わった場合、それにとらわれて新しい恋愛に踏み出せない人もいるんだなぁっと思いました。
それが良い事なのか悪い事なのか、美しい事なのか、愚かな事なのかは分かりませんが…。


鑑賞後感も非常に良い良作です。
現在、上映館が東京・神奈川の4館に限られていますが、観る機会・住環境に恵まれている人は劇場に出掛けても損はない作品だと思います。